完全プロ化への道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 03:00 UTC 版)
「日本バスケットボールリーグ」の記事における「完全プロ化への道」の解説
JBLは現在、8チーム中3チームしかオールプロのチームでなく、5チームが未だにプロアマ混成のチームである(東芝を除けばほとんどの選手がI種契約をしている)。現在、世界の50カ国以上においてプロリーグが存在しており、日本協会も1990年代以降、プロリーグ化を検討してきた。しかし、結論は出ず、JBLスーパーリーグの新潟アルビレックスBBとJBL日本リーグのさいたまブロンコスが脱退し、bjリーグを創設するに至った。さらに、2007-2008シーズン終了後にはオーエスジーが浜松・東三河フェニックスとして転籍するなど、オールプロでないことによる影響は小さくない。他にも、TBSが1シーズン限りでJBLの試合中継を取りやめたり(スカイ・A sports+も放送数が減少)、JBLの新規参入チームがないなど、深刻な事態を招いている。さらに、JBL改組後のプレーオフ上位がプロアマ混成チームで占められるという、オールプロチームとの逆転現象が生じており、その是正が求められている。 また、トヨタのようにプロ化に反対するチームの存在も、プロ化が進まない要因となっている。トヨタの場合には、bjリーグへの移籍やbjリーグ出身選手との契約を一切行わないばかりでなく、いかなる理由でもbjリーグの選手・スタッフ・関係者に接触した場合には、最悪の場合契約解除もありうるという見解を示している。 プロ化反対の立場を取る理由としては、長引く景気低迷に伴い企業がスポーツに多額の出費をできない現状がある。JBLの企業チームの場合、バスケットボールの他にサッカーやモータースポーツなどのプロスポーツのスポンサーとなっていて、バスケットボールに手が回らないということも影響している。興行権を持つ場合、試合に関わる収入をチームのものにすることができる反面、試合運営もすべてチームで賄う故に経費も増大する。そのため、入場料等の収入がなければ逆に赤字を増やす結果となる。さらに2008年以降は世界金融危機の影響も重なり、プロアマ混成チームは人件費のかかる登録I種を縮小する(プロ契約選手を解除する一方で新人を社員として加入させたり、前所属チームとプロ契約していた選手を移籍先ではII種登録にするなど)傾向にあるため、JBLが目指す完全プロ化に逆行していることも懸念されている。
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