太平洋岸の海岸線
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/01/13 09:16 UTC 版)
「オリンピック国立公園」の記事における「太平洋岸の海岸線」の解説
オリンピック国立公園の太平洋岸沿いの細長い土地は、起伏に富んだ、しばしば霧で覆い隠された砂浜の広がりと隣接する小さな森である。長さは117.5km(73 マイル)(幅はわずか数マイル)ある。主な川の河口で2度だけ途切れ、そこには人が住む先住民の地域社会がある。ホー族はホー川 (Hoh River) に、キルート族はキルート川 (Quileute River) の河口のラ・プッシュ (La Push) という町に住んでいる。ホー族はキルート族の支族である。連続した自然の広がりは10から20マイルにわたるが、見慣れたものとは時間的にも空間的にもしばしばまったく違うように見える。 ある海辺は贅沢な砂浜だが、ある海辺は扱いにくい重い岩と巨岩だらけである。たくましいハイカーでさえ、藪、繁茂、滑りやすい足場、潮の干満、温帯雨林気候のため、速く歩くことはできない。オリンピック国立公園の内陸部と違って海岸線沿いは行きやすいが、軽い日帰りハイキングの距離を超えて行く人は普通ほとんどおらず、見かけよりもはるかに難しい地域である。 海岸でもっとも人気のある場所は、9マイルのオゼット・ループ (Ozette Loop) である。オゼット湖 (Lake Ozette) の歩道の起点から、最初の3 マイルの行程は、原始に近い海岸のアメリカネズコ沼を通る板張りの遊歩道を通る。一旦海辺に出ると、次の3 マイルの行程では、最高の先住民の海辺の居住地に沿って満潮時に横断するための岬の道を歩く(住んでいる先住民はいない。 - それほど遠くない北にあるニア湾 (Neah Bay)にはマカー族 (Makah) の使われていない家がある)。3番目の3マイルの板張りの歩道の行程は、ほとんどの人にとって、動く歩道がないととても歩けない。板張りの歩道とえり抜きの優しい海辺の散策がオゼットの人気を高めている。 砂のすぐ近くまで木々が密集した森があり、その結果、倒木が元となった多くの木が海辺に散乱している。太平洋岸の細長い地域の南端方向に流れる伝説のホー川は、非常に荒々しい川で、大量の朽木その他の漂流物を海へ押し流す。その後漂流物は北に流れることが多く、海辺を豊かにしている。川や海辺からの流木 - 丸太、沈んでいる丸太、先端部、根の小さな塊の除去は、北米全域での主な自然馴致の手法である。すなわち、自然の流木の堆積は、見た目だけではなく生物学的にも堂々とした姿を形成しており、この地域には、昔ながらの趣があるが、以前の海辺の写真には驚くほどの量の流木が写っている。漂流物はかなり遠くから来ることが多い - 大河コロンビア川はかつては太平洋北西海岸へ流木を押し流したり養分を流したりするのに多大な寄与をしていた。 オリンピック国立公園の海岸部の細長い区域は、半島中央部のはるかに大きい公園の主要部とつながってすらいない。フランクリン・ルーズベルト大統領は、細長い回廊状の公園区域を指定してこれらをつなげようとしたが、政治上の力がそうならない方向に働いた。 ブルー氷河 (Blue Glacier) からのオリンポス山頂の眺め
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