外国人力士・外国出身親方の見解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/25 13:34 UTC 版)
「力士」の記事における「外国人力士・外国出身親方の見解」の解説
曙は引退後に私見として「来たい人はどんどん入れるようなシステムでいいと思います。僕らの頃は逆に人数のシステムじゃなかったので、東関部屋や高砂部屋に複数のハワイ出身力士がいました。システムを作っても、辞める人は辞める。将来の相撲界を考えた場合、システムをあまり硬くしないほうがかえっていいんじゃないかというのが、僕の持論です」と述べている。 白鵬は年寄の国籍制限撤廃を求め、外国人枠を無くしたいと語っているが、自身の土俵内外の振る舞いについて非難があり、これまで不祥事での処分は20回を越えること、横綱審議委員会もこれを問題視し度々注意をしていることなどから、なかなか受け入れられていないのが実情である。白鵬は一代年寄となることでモンゴル国籍のまま年寄となることを試みたが、北の湖理事長は2015年3月場所中に「ダメダメ。一代でもなんでも年寄なのだから、日本国籍を有する者と決められている。どんな実績があっても、これは規則です。相撲は日本国の伝統ある国技ですからね。ダメなものはダメ。日本の伝統は曲げられません」と話しており、八角理事長もその方針を引き継いできた。2017年3月場所前のトークショーで貴乃花が「それは難儀なんじゃないでしょうか」「日本で生活して、日本で名を上げた。(白鵬自身が)日本で育てられた力士という見解を持ってくれると、皆さんも喜ぶのではないですか」「横綱であっても、どんなに活躍して成績をあげても、協会上層部(の方針)は自分たちの師匠と同じ」と白鵬の意向について話したことも報道されている。 また2019年4月に「大相撲の継承発展を考える有識者会議」(東大名誉教授・山内昌之委員長)が八角理事長に一代年寄に存在意義は認められないとする提言書を提出した。日馬富士が暴行事件を起こした2017年の11月場所に白鵬が優勝インタビューで「いまこの土俵の横で誓います。場所後に真実をすべて話し、ウミを出し切って日馬富士関、貴ノ岩関の2人を再びこの土俵に上げたい」と問題の幕引きを図るような発言を行い、万歳三唱をしたことなどが影響していると一部では報じられ、「大横綱だけに認められる特別意識」がトラブルの原因になるのではという危惧から制度廃止を望む声もあるという。同年9月に白鵬は日本国籍を取得した。 一方、モンゴル人の1期生として来日している11代友綱(元旭天鵬)は「私も含めて外国出身の師匠も増えた。肌や顔の違いはあるかもしれないけど、共通言語は日本語。ほかのスポーツだと通訳がついたり、待遇が違ったりするけど、相撲は外国人も平等のルールで、耐えて耐えて稽古して一つ屋根の下で暮らす。相撲界は一つの家族なんだ。これは今後も変わらないし、変えてはいけないと思うよ」と現在、部屋師匠として協会に所属する身としての実感や相撲界の変化について語っている。
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