地下鉄以外の拡大
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/25 05:05 UTC 版)
「プログラム・フォー・アクション」の記事における「地下鉄以外の拡大」の解説
プログラムの一環として、スタテンアイランド鉄道は全面的に改修工事を受け、第1段階と第2段階で新車両を導入する計画になっていた。 48丁目・3番街に新しい「メトロポリタン・トランスポーテーション・センター」が建設され、ロングアイランド鉄道の新線のターミナルとなって、そこから63丁目トンネルの2層構造のうち下層へと線路が通じることになっていた。また提案されていた、ジャマイカ経由でJFK空港への新しい高速支線向けのターミナルも備えることになっていた。ターミナルは47丁目から50丁目にかけて広がり、またこの路線のトンネルは63丁目から42丁目に渡って掘られる。47丁目から42丁目までの区間は、オフピーク時の車両留置用に用いられる。グランド・セントラル-42丁目駅への乗り換えが可能となる予定で、またグランド・セントラル駅へは新たに北端側のアクセスポイントを通じて連絡できる予定であった。建設費用は、トランスポーテーション・センターの上にオフィススペースを設けることで相殺されることになっていた。島式ホーム4面と8線が2層構造に分けて設けられ(これはのちにイースト・サイド・アクセスプロジェクトとなる)、その上に改札階が設けられる。このプロジェクトの費用見積もりは3億4100万ドルで、MTAは2億2700万ドルについて連邦資金を申し込んでいた。 ターミナルの建設は、地域の性質を変えてしまうとして、建設予定地であったタートル・ベイ(英語版)の住民たちから反対を受けた。タートル・ベイ住民は、ターミナルをグランド・セントラル駅に移すように求めた。住民たちは、新しいターミナルが持ち込むであろう交通の混雑も嫌っていた。MTAは、3番街だけがターミナルを設置できる唯一可能な場所で、グランド・セントラル駅では鉄道路線の集中度が高まりすぎてしまうと、検討結果を示して反論した。ロングアイランド鉄道がグランド・セントラル駅に乗り入れれば、レキシントン・アベニュー線にさらに負担がかかると結論していた。もし3番街にターミナルを置けば、当時部分的に建設中であった2番街線にも旅客が流れるであろうとした。1973年4月16日に、連邦政府はニューヨーク州に対して、3番街に新たなターミナルの建設をする前に、グランド・セントラル駅の拡大と近代化を検討するように指示した。 ロングアイランド鉄道は、ロンコンコマ支線のパインローン駅までと、ポート・ジェファーソン支線(英語版)のノースポート駅(英語版)までを電化することになっていた。ロングアイランド鉄道では、新しい高速対応電車を350両導入し、信号設備と分岐点を改良し、プラットホームの高さを向上し、そのほかの改良で既存車両も更新することになっていた。というのも当時、ロングアイランド鉄道のほとんどは非電化で、駅のプラットホームから列車に対してステップを登らなければならなかったのである。 報告書にはさらに、3本の通勤鉄道近代化も含まれていた。ニューヨーク・ニューヘイブン・アンド・ハートフォード鉄道は144両の電車を導入し、信号設備を改良し、プラットホーム高さを向上し、車両の更新を行う。ペン・セントラル鉄道は130両の電車を導入し、プラットホーム高さを向上し、ブルースター駅までの区間を電化する。ニューヨーク州内のエリー・ラッカワナ鉄道は、新車を導入し、ペンシルベニア駅への乗り入れができるかどうかの検討を開始することになっていた。こうした改良計画はプロジェクトの第2段階にまで及ぶことになっていた。 ニューヨーク市域外では、MCTAはウエストチェスター郡のタリータウン(英語版)とホワイト・プレインズ、サフォーク郡のレパブリック空港(英語版)、ロックランド郡のパール・リバー、オレンジバーグ(英語版)、スプリング・バレーに交通ハブを提案していた。さらにMCTAはウェストチェスターに空港を提案していた。
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