国際 METAR コード
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 05:10 UTC 版)
「定時飛行場実況気象通報式」の記事における「国際 METAR コード」の解説
以下に示す例は、ブルガリアのブルガスにあるブルガス国際空港における 2005年2月4日 16:00 UTC の METAR である。 METAR LBBG 041600Z 12003MPS 310V290 1400 R04/P1500N R22/P1500U +SN BKN022 OVC050 M04/M07 Q1020 NOSIG 9949//91= METAR は、以下に続くのが通常の1時間ごとの定時観測であることを示す。 LBBG は、ブルガス国際空港のICAOコードである。 041600Z は、月の日付が4日であり、時刻が協定世界時で16時00分、東ヨーロッパ時間で午後6時00分であることを示す。 12003MPS は、風速3メートル/秒の風が真北より120度の方向(東南東)から吹いていることを示す。なお、東欧・中国等では単位にMPS(メートル/秒)を用いるが、それ以外ではKT(ノット)を用いる。 310V290 は、風向の変動が310度(北西)~120度(東南東)~290度(西北西)であることを示す。 1400 は、視程が1400メートルであることを示す。なお、ヨーロッパ系ではスペインを除き視程は最短視程である。その他の多くの国では卓越視程である。 R04/P1500N は、滑走路04での滑走路視距離 (RVR) が1500メートル以上で、特に変化が無いことを示す。 R22/P1500U は、滑走路22での RVR が1500メートル以上で、上昇していることを示す。 +SN は、激しい雪が降っていることを示す。 BKN022 は、雲底高が地上高 (AGL; Above Ground Level) 2,200フィートで雲に隙間があること(雲量が5/8~7/8)を示し、シーリングである。 OVC050 は、雲底高が地上高5,000フィートで雲に隙間が無いこと(雲量が8/8)を示す。 M04/M07 は、気温が摂氏マイナス4度で、露点が摂氏マイナス7度であることを示す。 Q1020 は、高度計規正値(QNH方式)が1020hPaであることを示す。 NOSIG は、METAR に追加されるTREND 予報の例である。NOSIG は、次の2時間には大きな変化が無いことを意味する。 9949//91 は、滑走路の状況を示す。フォーマットは「abcdefgh」で、ab は滑走路の方位(99 は以前示された滑走路、または、全ての滑走路)、c は堆積物の種類(4は乾雪)、d は堆積物の占める割合(9 は滑走路の51~100%が覆われている)、ef は堆積物の厚さ (mm) (// は計測不能か滑走路の使用に支障が無いことを示す)、gh は制動指数(91 はブレーキの効きが非常に悪い)を示す。滑走路状態を報じる規定は地域航空協定によるもので、国際METARコードで定められているものではない。この例はMOTNE(Meteorogical Operational Telecommunication Network Europe)のフォーマット。 = は、METAR の終わりを示す。
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