各エアバッグの役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 03:43 UTC 版)
運転席エアバッグ ステアリングホイール内部から膨らみ、運転席の搭乗者を前面衝突時のみ保護するエアバッグである(日本初搭載車は1985年発表の初代ホンダレジェンド。但し採用は1987年、全車標準装備は1992年登場の初代ホンダ・ドマーニが最初である。)。 助手席エアバッグ 助手席のインパネ上から膨らみ、助手席の搭乗者を前面衝突時のみ保護するエアバッグである(日本初搭載車は2代目レジェンド、1990年発表)。装備車では、作動の障害になるので「バッグ収納部分には何も設置してはならない」と注意がされている。 サイドエアバッグ 側面衝突時に運転席と助手席のシート外側部分から膨らみ、運転席と助手席の搭乗者の胸部、腹部を保護するエアバッグで、最近は後席にも装備するモデルが登場している(日本初搭載車はニッサンFY33型シーマ、1996年発表)。 カーテンシールドエアバッグ 側面衝突時または車両横転時にルーフサイド部分から膨らみ、運転席と助手席の搭乗者および後席搭乗者の頭部、頚部を保護するエアバッグである。なお、メルセデス・ベンツでは、SRSウィンドウバッグと呼ぶ(日本初であり世界初搭載車はトヨタプログレ、1998年発表)。 ドアマウントカーテンエアバッグ 側面衝突時に、窓枠下部からサイドウインドウを覆うように天井へ向けて展開し、乗員の頭部を保護する。オープンカーなど、カーテンシールドエアバッグの搭載が物理的に不可能な車両に採用される(日本初搭載車はフェアレディZロードスター、2009年発表)。 ニーエアバッグ ステアリングコラムまたはインパネの下部から膨らみ、衝突時に乗員を正しい着座位置に保つために腰部の固定を目的とし、また、下肢部を保護するエアバッグである。運転席のみまたは運転席・助手席用もある(日本初搭載車はカルディナ、2002年発表)。 シートクッションエアバッグ シート座面下に装備されており、衝突時に座面前部を押し上げ、腰部の前方移動を抑止するとともに、下腹部への衝撃を緩和する。(日本初搭載車はトヨタ自動車のレクサスLS600hL、2007年発表)。 リアウインドウカーテンシールドエアバッグ 追突時に後席頭上に展開し、後席乗員の頭部、頚部を保護する。(日本初搭載車はトヨタ・iQ、2008年発表)。 後席エアバッグ 助手席シートバックに組み込まれ、衝突を受けた後席左側乗員の頭や肩、上腕部を保護する。搭載車は日産・プレジデント、1993年発表)。 後席センターエアバッグ 側面衝突時に後部左右席の中間に膨らみ、衝突を受けた反対側の後席乗員の頭や肩、上腕部を保護する。日本初搭載車はトヨタ・クラウンマジェスタ、2009年発表)。 シートベルトエアバッグ シートベルト本体にエアバッグが内蔵されており、衝突時に肩ベルトの一部が丸く膨らんで乗員の頚部と胸部を保護するとともに頭部の激しい運動を抑制する。(日本初搭載車はレクサス・LFA、2010年発表)。 ITSヘッド・エアバッグ 運転席および助手席の窓枠付近に装備されており、側面衝突時に筒状に膨らみ、頭部を保護する(BMW・5シリーズが世界初搭載)。 ペルビスソラックスバッグ 運転席および助手席の背もたれ外側の低い位置に内蔵されており、側面衝突時にサイドエアバッグと同時に作動し、腰椎や骨盤を保護する(メルセデス・ベンツ・Eクラスが世界初搭載)。 SRSベルトバッグ 衝突時に後席シートベルトの幅が約3倍に広がって、後席乗員にかかる負荷を最小限に抑える(メルセデス・ベンツ・Sクラス (W222) が世界初搭載)。
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