原作とアニメ版との違い
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 16:53 UTC 版)
「プラネテス」の記事における「原作とアニメ版との違い」の解説
原作では、主人公らが着用する制服に書かれているロゴや会話に時折登場するだけに過ぎなかった「テクノーラ」という宇宙企業が、アニメ版では旅客・貨物輸送や、宇宙開発・各種産業を扱う多角巨大企業として明確な形で登場し、デブリ拾いは企業の1セクションとして位置づけられている。また、デブリ拾いはどの企業も赤字部門、安月給で社会的評価が低い仕事と見なされ、テクノーラ社のデブリ課は半人前・半端者・人数が半分などの意味を込められた「半課」と揶揄されている(反抗的・反省しないなど、同音異義「反」にも引っ掛けてある)。 2070年代の国際環境について、原作ではEDC(地球外開発共同体)という国際機関が描かれているが、これは宇宙開発を共同で行う組織として描かれているのみである。一方、アニメ版では「連合(INTO)」という強大な権力を有する国家連合のような組織が存在し、連合とそれに加盟する宇宙先進国(日・米・EU等)、「テクノーラ」「ベガ」などの国際的宇宙企業がもたれあっている構造が背景に描かれている。 タナベが大幅にキャラクター性を変更したうえで第1話から準主役として登場し、ハチマキとタナベを中心とした恋愛描写が加えられ、原作では一挿話に過ぎなかった宇宙防衛戦線との闘争を最高潮に持ってくるなど、原作からの大幅な改変が加えられている。また、原作では2020年現在、木星に到着するまでが描かれているが、アニメ版では、星野八郎太が木星に出航する場面で最終回を迎えている。 その一方で、原作第7話の「タナベ」がアニメ版第3話「帰還軌道」として、原作第2話の「地球外少女」が同タイトルのままアニメ版第7話に使われるなど、幾つかの挿話では、原作の内容が再現されている。 原作第14話「おとこのコとおんなのコ」に登場する毛がモジャモジャの宇宙人が、アニメ版ではテクノーラ社のマスコットキャラクター、「ノーラ君」となっている。この他にも、主要登場人物としてアニメ版オリジナルキャラクターが多数登場しているが、その一部は原作漫画中に後になって登場(オマケとして)したキャラクターもいる。 なお、登場する宇宙服や宇宙船・諸装備も、製作当時に想定されていた宇宙開発事情に沿って大幅な考査が行われ、この辺りの描写もアニメ版の見所となっている。
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