千日デパート火災調査委員会とは? わかりやすく解説

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千日デパート火災調査委員会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 22:45 UTC 版)

千日デパート火災」の記事における「千日デパート火災調査委員会」の解説

建設省は、千日デパートビル火災について、建築構造的な見地から本件火災事故調査し被害拡大した原因解明することで今後防災対策を図るため、臨時に「千日デパート火災調査委員会(委員長星野昌一)」(以下、調査委員会と記す)を設けた本件火災事故は、未曾有の被害出した上に特異な原因状況見られたことから徹底した現場検証行ったうえで調査検討なされた調査委員会メンバーは、11人の委員と5人の専門委員構成され建築学権威や関係各省庁などの専門家らが参加した火災発生同年8月31日に「中間報告」を発表し基本的見解をまとめた。火災事故から間もない時期中間報告発表した理由は、再発防止策社会的に実施していくうえで行政準備と対応が早急に必要であったからである。 調査委員会中間報告でまとめた見解では、火災被害拡大根本原因として以下の2点挙げられた。 大量可燃物燃焼したことでエスカレーター開口部などの竪穴通じて上下階に火災延焼拡大したこと。 大勢人々滞在していた7階プレイタウンに火災情報伝達為されず、避難誘導不適切だったことと相まって避難する機会失ったこと。 千日デパートビルの建築構造上の欠陥については、空調ダクトエレベーターシャフトおよび階段区画の防煙措置の不完全、避難階段および避難通路不備給排気システム不備挙げられた。建築構造上の欠陥には、設計計画上および維持管理上の不備含まれており、空調リターンダクト内の防火ダンパーが3か所設置されていたにもかかわらず一つ作動していなかったことはその典型例とされ、ビル設備常時点検維持管理必要性指摘された。また法令による定期検査強化も必要とされた。建築構造上の欠陥対す火災被害防止対策としては、大量可燃物取り扱い対す安全対策情報伝達整備排煙および給気システム整備避難路整備救助活動消火活動検討上階への煙流入防止対策などが提言された。また今後の研究対象としては、避難路確保技術的解明が必要とされた。 調査委員会は、火災発生から1年5か月後の1973年12月最終報告書をまとめた。

※この「千日デパート火災調査委員会」の解説は、「千日デパート火災」の解説の一部です。
「千日デパート火災調査委員会」を含む「千日デパート火災」の記事については、「千日デパート火災」の概要を参照ください。

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