区域外再放送の変遷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/10 02:23 UTC 版)
「宮崎ケーブルテレビ」の記事における「区域外再放送の変遷」の解説
当社の特徴として、鹿児島波(鹿児島讀賣テレビ・鹿児島放送)の導入(区域外再放送)があった。宮崎県にはTBSフルネット局である宮崎放送(mrt)とフジテレビ・日本テレビ・テレビ朝日のクロスネット局であるテレビ宮崎(UMK)しかなく、日本テレビとテレビ朝日のほとんどの番組をリアルタイムで見ることが出来なかった。そこで何とか擬似的に4局体制にしようと宮崎県と鹿児島県の県境にほど近い三股町にアンテナを設置して、そこから専用回線で宮崎市内へ映像音声を送るという方法を採用して実現させた。 それまで見られなかった「日本テレビ系とテレビ朝日系の番組が見られる」ということは、当社にとって最高の宣伝文句だった。ところが新たな問題もあった。それは専用回線で持ってきている映像の画質だった。県境に構えたアンテナとはいえ域外である為、どうしてもクリアな画像を得ることは出来なかったのである。この対策として翌1997年(平成9年)より鹿児島波を止め、福岡波に切り替えた。福岡放送(FBS は同年10月から、九州朝日放送(KBC)は翌1998年(平成10年)2月から再送信を開始した。2局は福岡県内の受信点で受信し、光ファイバーで送られていた。当社が福岡波を再送信していた名残として、宮崎市内で購読できる全国紙のうち読売新聞と毎日新聞では現在もFBSとKBCの番組表を掲載している。 地上波のデジタル化に伴う区域外再放送の改廃問題については、地元民放局及び民放連との間で長期にわたる折衝が行われてきたが、2008年(平成20年)になって、福岡ではなく隣県の電波であれば地理的・経済的・文化的一体性も主張できるとの妥協案がまとまり、受け皿となる鹿児島側の同意も得られた。これにより同年8月5日早朝をもって福岡波(アナログのみ)を停止し、同時にKYT・KKBのデジタル(データ放送・EPGあり)波、アナログ波による再送信体制へと再度変更された。。 日本ケーブルテレビ連盟の公式サイトに掲載されている「地上デジタル放送の再送信状況」では、伝送方式を地上デジタル放送に対応したテレビのみで視聴できる「同一周波数パススルー方式」のみとしているが、実際に鹿児島民放のデジタル波を視聴するにはセットトップボックスを介す必要がある。
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