区域外再放送の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/14 09:38 UTC 版)
「高知ケーブルテレビ」の記事における「区域外再放送の歴史」の解説
2011年2月まで当社(以下KCB)ではTXN系列のテレビせとうちは視聴出来ても、ANN系列局(愛媛朝日テレビ・瀬戸内海放送・朝日放送)は視聴出来なかった。同時に、日本国内で県庁所在地および人口10万人以上を市の主要地域を対象地域とするケーブルテレビ局で唯一ANN系列を再送信していないケーブルテレビ局でもあった。ケーブルテレビでの再送信も含み、TXN系列が視聴出来れば他4系列も視聴出来る事が全国で一般的になっている事からも極めて特殊な地域であった。 当初、テレビせとうちと独立局のサンテレビの電波は長岡郡大豊町の梶ヶ森(かじがもり、標高1,400m)山頂付近でUHFパラボラアンテナによって受信され、それらをSHF帯に変換したものが高知市の局舎へと伝送されていた。その為、受信地点 - KCB局舎間を結ぶ直線上で強い降雨があると再送信が途切れていた。加えてサンテレビは神戸送信所を受信しても四国山地には微弱電波しか届かず、安定した映像・音声が再送信されているケースはごく稀であった。 その後、県外放送の光ケーブル伝送が認可されるようになってからはテレビせとうちは香川県の中讃ケーブルビジョンから、サンテレビは兵庫県のケーブルネット神戸芦屋の神戸・三木局(J:COM神戸・三木)から光ケーブル(神戸・丸亀 - 高松 - 高知間、高松 - 高知間はSTNetの回線を使用。)でそれぞれ伝送されていた。 高知県西部の一部のケーブルテレビ局ではアナログ時代からANN系列の愛媛朝日テレビの再送信を行っていたのに対し、当社によるANN系列の再送信は地元民放3局の同意が得られない為に長年行っていなかった。しかし、2011年2月18日に状況は一変。地元民放3局が事実上折れる形で瀬戸内海放送の再送信を開始し、高知県東部におけるANN系列の再送信が実現することになった。 その代わりKCBは以前から実施してきたテレビせとうちとサンテレビの再送信を同年7月24日のアナログ放送終了をもって取り止めた。なお、この一連の経過において2011年2月 - 同年7月の約5ヶ月間に限り、在京民放の主要5系列+県域独立局を視聴出来ていたことになる。 瀬戸内海放送の再送信についてはテレビせとうちの再送信に使用していた中讃ケーブルビジョンからの光ケーブル回線を流用していると推測される。 ちなみに、高知さんさんテレビの開局(1997年4月)以前、FNN系列(愛媛放送・岡山放送・関西テレビ)の再送信は当時の地元民放2局の同意が得られなかった為に行っていなかった。こうした背景により当社はさんさんテレビに資本参加し、当時のKCBの副社長を初代社長に送り込んている。最も高知3局目民放の候補にはテレビ朝日系列もあり、会社設立前の準備期間には発起人の間でどちらを取るかが二分されていたという。
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