分区の問題点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/06 23:36 UTC 版)
青葉区を旧仙台市部分(青葉区)と旧宮城町部分(新設区)とに単純に線引きしてしまうと、南吉成(吉成土地区画整理事業。1985年(昭和60年) - 1991年(平成3年))などの青葉区成立後に住民が増加した、旧宮城町に帰属意識がない地区の反対が考えられたり、折立地区が青葉区の飛び地になってしまったり、新設区の地価が下落したりする等の問題がある。 折立地区は、地形的には愛子盆地の一部であるが、蕃山丘陵によって分けられる生出盆地と愛子盆地を結ぶ交通路にあり、江戸時代には伊達家家臣の茂庭氏の知行域であった。その知行域を受け継いだ旧名取郡生出村 は、折立地区とともに1956年(昭和31年)4月1日に仙台市に編入合併された。結果的に折立地区は、愛子盆地のその他ほとんどを町域としていた旧宮城町地区に、現太白区から突き出た形となった。政令市化の際に折立地区は、旧市町の境界を尊重して太白区に入るよりも、愛子盆地を構成する一地区として旧宮城町と共に青葉区に入ることを選択した。このような経緯のため、旧宮城町地区が分区した際は、太白区と新設区の間に挟まれた青葉区の飛び地になる可能性がある。なお、折立地区は仙台宮城IC・国道48号(仙台西道路・愛子バイパス)、仙台北環状線・仙台村田線など、仙台西部の主要幹線が集まる交通の要衝である。 旧宮城町地区(愛子盆地)の中心は、広瀬地区のJR仙山線・愛子駅から陸前落合駅辺り(広瀬地区、または愛子地区と呼ばれる)となっており、市が1999年(平成11年)7月に策定した「アクセス30分構想」を基にしたオムニバスタウン事業により、それぞれ駅前開発も進んでいる。仙山線と並走して愛子盆地を東西に貫く国道48号・愛子バイパス沿いでも、栗生(1982年(昭和57年) - 1991年(平成3年))、および、栗生西部(1997年(平成9年) - 2008年(平成20年))にて土地区画整理事業が行われ、都市化が進んでいる。大沢地区の方は、平地は農地が主で、丘陵地は住宅地となっている。また、旧仙台市との境界部分(七北田丘陵)を弧状に走る仙台北環状線沿いの南吉成地区にも、ロードサイドショップを中心とした商業や人口の集積がある。折立地区では、折立小学校・中学校が合併後に旧宮城町の郷六地区からの生徒を受け入れており(旧宮城町時代に郷六地区は広瀬小学校・中学校の学区だった)、さらに落合・栗生地区が広瀬中学校と折立中学校との選択学区で地理的に近い折立中学校へ通学している生徒も少なくなく、愛子盆地内の一体化も進んでいる。 このように、折立地区が青葉区の飛び地にならず一体的に新設区に移行できる土壌が醸成されつつあるが、郵便の集配拠点は落合や郷六地区は愛子郵便局管轄で、折立・西花苑地区は新仙台郵便局直轄となっており、昔の名残が残っている(かつて折立・西花苑地区は仙台生出郵便局が集配局であったが、宮城県の地域区分局の変更と太白区の集配局をすべて集約、一本化したことにより、現在の形に変更されている)。また、旧宮城町域は宮城総合支所が管轄しており、市政便りにも毎月注釈が書かれている。
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