内部海の存在とは? わかりやすく解説

内部海の存在

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 23:55 UTC 版)

ディオネ (衛星)」の記事における「内部海の存在」の解説

土星探査機カッシーニ観測得られデータから、ディオネ内部海持っている可能性があることが示唆されている。これは軌道共鳴相手であるエンケラドゥスと同じ状況である。表面発見されている Janiculum Dorsa という地形は、内部に海が存在する考えると説明することができる。この地形は高さが 1〜2 km あり、ディオネ地殻はその下 0.5 km ほどまで広がっているように思われる。このことは、Janiculum Dorsa が形成され段階では氷地殻暖かかったことを示唆しており、これは衛星潮汐変形大きくする地下液体の海が存在するためであると考えられる衛星形状重力データ元にすると、全球的に広がる液体の水内部海厚さ 65 ± 30 km で、その上に 99 ± 23 km厚さの氷の地殻存在していると予測される内部海があると見られるディオネエンケラドゥスどちらも静水圧平衡形状をしておらず、平衡からのずれはアイソスタシーによって維持されている。ディオネ氷地殻の厚みのばらつきは 5% 未満だと考えられており、最も薄いのは氷地殻への潮汐加熱最大になる両極付近である。

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内部海の存在

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 06:28 UTC 版)

エンケラドゥス (衛星)」の記事における「内部海の存在」の解説

エンケラドゥス地下液体の水存在するという兆候は、2005年以降多数報告されている。最初に報告されたのは南極からの水蒸気含んだ噴出物観測であり、毎秒 250 kg水蒸気最大時速 2,189 km宇宙空間噴出している様子捉えられた。その後すぐに、エンケラドゥス噴出物E環起源であることが明らかになった。噴出物中に検出されている塩化物Tiger Stripes沿って一様に分布している一方で、「新鮮な粒子高速ガスジェットと密接に関係している。塩化物粒子重く大部分表面落下して戻るのに対し高速な「新鮮な粒子エンケラドゥス重力脱出してE環構成する物質となる。そのため、E環物質塩化物少な理由説明できる噴出物塩化物多く含まれることから、これらの起源エンケラドゥス内部海であることが示唆される。さらにカッシーニは、ベンゼンのような有機物だけではなく有機化合物痕跡ダスト粒子から検出している。また、分子量200程度複雑な有機化合物検出されている。 カッシーニ2010年12月行ったエンケラドゥスフライバイの際には重力場測定が行われ、凍った表面の下には液体の水存在する可能性があることが判明した。しかしこの時の観測では、内部海南極領域局在していると考えられた。内部海の上部はおそらくは分厚い氷の層の下 3040 km存在する推定され南極での内部海深さ10 km推測された。 さらに2015年9月16日には、7年以上に渡るカッシーニによる観測結果エンケラドゥス表面の氷の下に広がる海が星全体覆っているという研究結果NASAによって発表された。研究者によると、土星周回することで起こるほんの小さな振動秤動)が観測され、氷の地殻全体内部岩石コアとは分離して存在していることが示唆された。従って、氷の下に液体の海が星全体広がっていることでしか説明できないとしている。秤動大きさは 0.120° ± 0.014° であり、この大きさから全球的な内部海深さ2631 km であることが示唆されている。これは地球平均海洋深さである 3.7 km よりも深い。

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