公理系の結果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/18 15:00 UTC 版)
これらの公理系からは、次のような一般的な定理が従う。 CPT対称性 — パリティ、粒子-反粒子、時間反転の下に一般的な対称性がある。(これらの対称性は、単独では存在しないことが判明している。) スピンと統計の関係 — 半整数スピンに従い変換する場は、反交換関係で交換し、一方、整数スピンに従う場は交換関係で交換する(公理 W3)。この定理の詳細はテクニカルによくわかっている。このことはクライン変換(英語版)(Klein transformation)を使い、張り合わせることができる。パラ統計(英語版)を参照。また、ゴーストについては、BRST(英語版)も参照。 光の速さを超える通信の不可能性 - 2人の観測者が(空間的(spacelike)に)離れあうとすると、一人の観察者の作用(観測もハミルトニアンも両方変わることを意味する)は、もう一人の観察者の観測統計へ影響しない。 アーサー・ワイトマン(英語版)(Arthur Wightman)は、真空期待値の分布が、公理系に従う性質の一連の集まりを満たすとき、場の理論を再構成するに充分であることを示した。 — ワイトマンの再構成定理(英語版)は、真空状態の存在(を示す)ことも含んでいるが、しかし、彼は真空の一意性を持つような真空の存在の条件を発見はしなかった。クラスタの性質(英語版)とも呼ばれるこの条件は、レス・ジョスト(英語版)(Res Jost)、クラウス・ヘップ(英語版)(Klaus Hepp)、ダビッド・ルエル(英語版)(David Ruelle)、オスマー・シュタイマン(英語版)(Othmar Steinmann)により、後日発見された。 もし理論が質量ギャップ(英語版)を持つ、つまり、0 とゼロよりも大きなある定数の間に質量が存在しないとすると、真空期待値の分布は、漸近的に広い領域で(質量とは)独立となる。 ハーグの定理(英語版)(Haag's theorem)は、相互作用の素描が存在せず、ヒルベルト空間として相互作用しない粒子のフォック空間を使うことができないことを言っている。このことは、ある時刻で真空へ作用している場の多項式を通してヒルベルト空間を特定できるはずであるということを意味している。
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