傑出した歌手とは? わかりやすく解説

傑出した歌手

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/03 09:50 UTC 版)

マリア・カラス」の記事における「傑出した歌手」の解説

1938年アテネ王歌劇場で『カヴァレリア・ルスティカーナ』(マスカーニ作曲)のサントゥッツァを歌ってデビューした1947年にはヴェローナ音楽祭で『ラ・ジョコンダ』の主役歌い1950年にはミラノ・スカラ座『アイーダ』を、1956年にはニューヨークメトロポリタン歌劇場に『ノルマ』を歌ってデビューしそれぞれセンセーショナルな成功収めた演奏会形式でないデビュー舞台であるスッペの『ボッカチオ』、初期『フィデリオ』20代の頃のヴァーグナーイタリア語で『トリスタンとイゾルデ』のイソルデ、同じくイタリア語で『パルジファル』のクンドリを歌った録音残っている)でドイツオペラのレパートリーは(モーツァルトイタリア語作品含めて)ほぼ途絶えており、以後はイタリア・オペラの広いレパートリーで歌うようになったロッシーニベッリーニドニゼッティらのベルカントオペラから、ヴェルディプッチーニなど、リリコ・スピントやドラマティコ声質むけの役柄でも並外れて優れた歌唱行ったカラスの特に傑出した点は、そのテクニック裏打ちされ歌唱心理描写演技によって、通俗的な存在だったオペラ登場人物血肉与えたであろう持ち前個性的な声質武器にして、ベルカントオペラに見られるありきたりな役どころにまで強い存在感現した。それまでソプラノ歌手アクロバティックな聴かせどころに過ぎず物語から遊離していた「狂乱の場」も、カラスにおいてはヒロイン悲劇高め為の重要なドラマ一部となった。彼女によってそれまで廃れていたベルカントオペラが多く蘇演され、その作品真価多く聴衆知らしめた。特に、『ランメルモールのルチア』『ノルマ』『メデア』などは彼女によって本格的な復活上演が行われるようになったといって良いくらいである。 各地オペラハウス出演する一方辣腕音楽プロデューサーウォルター・レッグによりEMIレーベル次々とオペラ全曲録音し、ジョン・カルショウ(英語版)のプロデュースによるレナータ・テバルディ主役にした英デッカレコードとは人気二分した。 ただし、現役時代ライバルとしてファンまでが二陣営に別れ対立したカラスとテバルディだが、歌唱パートでは重なレパートリーそれほど多くはない。ヴェルディのみならずヴェリズモやドラマティコ・コロラトゥーラまでの広範なレパートリーカバーしつつも特にベルカントオペラに情熱注いだカラス比べると、テバルディの本領はあくまでヴェルディ中期以降プッチーニのリリコ・スピントが中心であった

※この「傑出した歌手」の解説は、「マリア・カラス」の解説の一部です。
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