侵略的外来種
別名:侵入種
英語:invasive alien species、IAS、invasive foreign species
他の地域から移入した外来種のうち、急激に増殖したり、分布を拡大させたりすることで、移入先地域の生態系や人間の生活に深刻な被害や悪影響を与える生物種のこと。
侵略的外来種は一般的に、環境の変化に対する適応力が強かったり、拡散能力が高かったりする性質を持つため、根絶は困難な場合が多い。また、侵略的外来種の増殖、分布拡大は、しばしば原産地にいるその種の天敵がいないために起こることから、侵略的外来種が自然に淘汰されることは期待しにくい場合もある。
侵略的外来種が生態系に影響を与える例としては、在来種の生息場所を奪って駆逐したり、他の生物を捕食して生態系のバランスを崩したりする例を挙げることができる。また、在来種と交雑を起こして、地域固有の遺伝子プールを撹乱する遺伝子汚染(遺伝子浸透)を起こす例もある。侵略的外来種が人間の生活に影響を与える例としては、農作物や漁業資源などを食害したり、ヒトを含む動植物の感染症を媒介したりする例を挙げることができる。
国際自然保護連合(IUCN)は「世界の侵略的外来種ワースト100」のリストを、日本生態学会は「日本の侵略的外来種ワースト100」のリストを、それぞれ定めている。
関連サイト:
外来侵入種ワースト100 - IUCN日本委員会
要注意外来生物リスト[外来生物法] - 環境省
侵入種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 02:47 UTC 版)
「環境に及ぼす人類の影響」の記事における「侵入種」の解説
詳細は「外来種」を参照 新たな地域に種(特に植物)を導入することは、手段や理由がどうであれ広範囲な環境に多大かつ恒久的な変化を生じさせる。例としては、地中海へのイチイヅタ導入、カリフォルニア草原へのエンバク種導入、北米へのイボタノキ、クズ、エゾミソハギの導入などがある。ネズミ、ネコ、ヤギは多くの島で生物多様性を根本的に変化させた。加えて、導入は異種交配(バッファローと家畜牛や狼と飼い犬など)が行われた生来の動物相にも遺伝的変化を生じさせる結果となった。
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