中央公論社退社後とは? わかりやすく解説

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中央公論社退社後

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 10:22 UTC 版)

安原顯」の記事における「中央公論社退社後」の解説

1991年末、中央公論社退社1992年竹内書店同僚だった人物経営者として、メタローグ社を設立同社からは書評季刊誌『リテレール』が刊行された。同年10月にはCWSCreative Writing School)という専門講座開設し作家ライター養成した。 だが、経営不振加え寄稿者への原稿料大量不払い発覚資本金貸付金1000万円を放棄して1994年暮れにメタローグ社を退社。なお、メタローグ社は残され若手メンバーで、雑誌書籍など出版活動行ったが、2005年7月倒産した1995年4月学習研究社編集顧問となる。1997年同社顧問解雇される2000年オンライン書店bk1文芸サイト編集長就任。また1993年4月から1994年3月NHK総合テレビナイトジャーナル」の書評コーナー月・木曜日)に出演した晩年は「スーパーエディター」を自称村上春樹吉本ばななの「発掘者」であるとも自称していた。だが両名世に出高く評価されたのは安原担当するよりも前のことである。村上処女長編小説風の歌を聴け』で第22回群像新人文学賞受賞したのは1979年4月のことであり、また同作品は1979年上半期芥川賞候補にもなっていた。安原最初に担当したのは『海』1980年4月号に掲載され短編中国行きのスロウ・ボート」である。吉本1987年短編キッチン」で第6回海燕新人文学賞受賞していた。安原最初に吉本と関わったのは『マリ・クレール1988年4月号~1989年3月号に連載された『TUGUMI』である。 村上によれば前述の「中国行きのスロウ・ボート」は生まれて初め書いた短編小説だったため、相当の書き直し要求されることを覚悟したが、変更点一切なかったという。安原対し「細かい実務的作業は、この人の好むところではないようだった」という印象述べている。その後数多く原稿安原渡したが「細かい語句的な訂正別にすれば、書き直し要求されたことはただの一度もなかった」という。 吉本ばななについては、前述の『TUGUMI』を『マリ・クレール』に連載させ、挿画当時版画家としか知られていなかった山本容子起用するなどしている。なお、安原吉本隆明宅に若いころから出入りしていて、ばななが4歳の時からの知り合いであった一方村上春樹については1990年代前半頃から大きく批判をするようになった。『週刊文春1992年12月10日号に掲載され記事の中で、長編小説国境の南、太陽の西』をハーレクイン・ロマンス断じた。また、1994年7月刊行の『本など読むな、バカになる』(図書新聞)において、「究極愚作『ねじまき鳥クロニクル』精読批判」という長文評論発表した村上はその態度豹変ぶりをのちにエッセイ「ある編集者生と死――安原顯氏のこと」(『文藝春秋2006年4月号)の中で回顧している。村上はその原因のひとつを、安原小説書いていたことに求める。安原書いた小説雑誌発表するほか、文学賞にも応募していたが、賞をとることはな黙殺された。「そのこと安原さんの心を深く傷つけたようだった」と村上述べている。 ジャズ評論も手がけ、CS衛星ラジオミュージックバードの番組ヤスケンのギンギン・ニューディスク」でDJをつとめ、また寺島靖国の「PCMジャズ喫茶」にも毎回ゲスト出演した綾戸智絵いち早く評価するなど、常に新し才能目を向け続けたオーディオマニアでもあった。

※この「中央公論社退社後」の解説は、「安原顯」の解説の一部です。
「中央公論社退社後」を含む「安原顯」の記事については、「安原顯」の概要を参照ください。

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