一眼レフカメラのAEとは? わかりやすく解説

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一眼レフカメラのAE

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/07 17:44 UTC 版)

AEカメラ」の記事における「一眼レフカメラのAE」の解説

一眼レフレンズ交換をするため、AE特にシャッター速度優先方式搭載するにはレンズカメラの間に複雑かつ精密な連動機構搭載しなければならず、連動機構備えていないそれまでマウントではそのためにマウント変更しなければならなかったこともあり、AE搭載遅れた1963年昭和38年)、東京光学(現トプコン)が外光式露出計とそれに連動するシャッター速度優先AE搭載したレンズ交換可能なレンズシャッター搭載一眼レフカメラ「ウインクミラーS」を発売、さらに1964年にはTTL開放測光採用した「トプコンユニ」を発売する同機は、ウインクミラーS発売時に採用されレンズマウントレンズの全群を交換するもので、AE機構前提設計されたため、絞り制御のための連動機構搭載しており、マニュアル撮影時も絞りボディ側で設定するようになっていた。さらに1965年昭和40年12月コニカフォーカルプレーンシャッター搭載機としては世界初シャッター速度優先AE実用化した一眼レフカメラ「オートレックス」を開発した同機開発にあたってコニカは、一眼レフレンズマウント変更している。この後もトプコンレンズシャッター機とコニカ以外はコーワレンズシャッター方式)、キヤノンフォーカルプレーンシャッター方式)などが前群レンズ交換方式一眼レフシャッター速度優先AEプログラムAE実現した程度で、長き渡って一眼レフAE化は距離計連動カメラに対して遅れていた。 1971年昭和46年)、旭光学電子シャッターによる絞り優先AE搭載した一眼レフカメラ「アサヒペンタックスES」を発売したこの後旭光学日本光学・ミノルタ・ヤシカが絞り優先AE陣営になり、キヤノン・コニカ・ペトリがシャッター速度優先AE陣営となったこのころユーザー側ではシャッター速度優先AE絞り優先AEのどちらが優れているかという論争があった。一眼レフカメラ場合レンズ交換機構を持たないレンズシャッター機とは逆に露出計によって絞り制御することが困難であったレンズ交換をする一眼レフカメラは、レンズ開放絞り値が一定ではなく、さらに当時AE撮影想定していないレンズは、絞り開閉するピンを同じ距離動かして絞り絞られる量はレンズ設計によってまちまちだったためである。このため絞り優先AE陣営メーカー電子シャッター用いてシャッター速度自動制御する方式カメラ作りシャッター速度優先AE陣営メーカーマウント何らかの変更加えて絞り自動制御実現した1977年昭和52年)、ついにミノルタからシャッター速度優先AE絞り優先AE兼ね備える世界初マルチモード一眼レフカメラXD」が発売され1978年昭和53年)にはキヤノンから絞り優先AEシャッター速度優先AE加えプログラムAE搭載したマルチモード一眼レフ「A-1」が発売された。ミノルタ結局上位互換ながらレンズマウント変更したが、「XD」では瞬間絞込み測光採用して旧式レンズ絞り最小絞りにしていない状態のレンズでも代わりにシャッター速度再調整することで適正露出可能にしていた。また、キヤノンの「A-1」は積極的にコンピューター搭載して多彩な露出モード備えた。こうして一眼レフ自動露出システムもほぼ完成を見ることとなった。 現在では高度な電子技術各社適正露出算出するノウハウ蓄積によって、カメラ内蔵されプロセッサで各測光タイプ基づいて露出測定自動的に適正な露出値割り出す方式の完全自動露出実現された。さらにフラッシュにも連動したTTLフラッシュ自動露出なども可能になった。その後複数の完全自動露出パターンマルチプログラム)を実装し、自動選択されるまでに昇華した。現在はごく一部のマニュアルカメラを除く、オートフォーカスカメラ、そしてデジタルカメラにはほぼ必ず完全自動露出機能実装されており、もはや一般的には「カメラ = AEカメラ」という構図成り立ったため、使われることのない呼称である。 一方中判一眼レフカメラでは基本的に速写性を求められることが少なく、また露出に関する知識豊富なユーザー使用することがほとんどだったため、近年まで自動露出はほとんど搭載されなかった。しかし、24×36mm(ライカ)判のプロ一眼レフカメラなど、露出わかっているユーザー向けのカメラでもAE装備されるのは当たり前になっているため、1990年代~2000年代以降中判一眼レフカメラにもAE搭載するものが現れるようになった

※この「一眼レフカメラのAE」の解説は、「AEカメラ」の解説の一部です。
「一眼レフカメラのAE」を含む「AEカメラ」の記事については、「AEカメラ」の概要を参照ください。

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