ヴィッツ
ドイツ語のwitz(才気、機知)に由来する造語。英語のwitに相当する。1999年1月、新発売。
ボディ寸法はホイールベースが2370mm、全長3610mm、全幅1660mmと小さいもので、3ドア(2ドア+ハッチバック)と5ドア(4ドア+ハッチバック)の2タイプがあった。エンジンは当初11だけだったが、99年8月、1.3Lエンジンを載せた4WD車を追加。10月には、1.3Lエンジンを積んだUユーロスポーツエディションとクラヴィアを設定。デビュー時の価格は、3ドア車が84万5000円~132万8000円、5ドア車が88万5000円~138万円。
このクルマは、スモールカーの新しいスタンダードをつくると位置づけたこともあって、トヨタとしてはかなり力が入っていた。それは、まったく新作のプラットフォームや新開発1Lエンジン、さらには新設計ミッションなどに表れていた。世界戦略車でもあった。ヨーロッパでは当初から北フランス・バランシエンヌに建設した新工場で生産、ヨーロッパ市場に投入、高い評価を受けた。現地名はヤリスといい、2000年度のヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤーを獲得した。
2000年10月にはRSというホットモデルを投入した。既に同類のUユーロスポーツ・エディションがあったが、それに代わるモデルで、1.3Lと新投入の1.5L両エンジン搭載車に追加設定。ボディタイプは3ドアと5ドア(2ドア、4ドア+ハッチバック)があり、ミッションは5速MTか4速ATかの選択ができた。大型のエアロバンパーと赤いRSのエンブレム、チューンドサスペンション、アンダーフロアの流れをコントロールするエアロスパッツも装備。室内ではステアリングとシフトノブが本革巻き、シートやアナログのホワイトメーターもスポーツモデルを彷彿させた。12月、外装色の変更、内装の質感アップ、安全装備を充実する改良を行った。
2001年5月、アイドリングストップ機能を積んだBエコパッケージというモデルを、1Lエンジン搭載車に設定した。5速MT専用のシステムで、エンジン停止により燃費が7%向上し、1L当たり24kmを実現した。12月のマイナーチェンジでは、クラヴィアとRSを除くモデルの内外リフレッシュと、内部にめっきを施したティアドロップ形状ヘッドランプの採用などを行い、同時に1Lエンジンが超-低排出ガス認定をクリアした。Uグレードのエンジンを1Lから1.3L・2NZ-FE型に変更。
2002年12月、新開発のスーパーCVT(トルクコンバーター付き無段変速機)と新1.3Lエンジン(2SZ-FE型)搭載車をリリース。さらに、CVT車にハイブリッド技術を応用したインテリジェント・アイドリングストップシステムを採用することで、10・15モード走行値25.5km/Lという低燃費を実現した(この車の発売は2003年2月から)。アームレスト付きベンチシートを採用した新グレード、ヘアスタイルを追加した。そのほか、既存のクラヴィアは上端部にめっきモールを配したコーナーおよびサイドプロテクションモールを採り入れて高級感を、RSはフロントグリルの意匠変更や本革巻きステアリングホイールなどでスポーティ感を高めた。
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