ヴァーツラフ4世とジクムントとは? わかりやすく解説

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ヴァーツラフ4世とジクムント

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/14 18:19 UTC 版)

ルクセンブルク家によるボヘミア統治」の記事における「ヴァーツラフ4世とジクムント」の解説

フス戦争」も参照 1378年カレル1世死去すると、息子ヴェンツェルヴァーツラフ4世)がボヘミア王位を継承しローマ王にも選出されたが、ヴァーツラフ4世は父ほど優れた人物ではなかった。後に「怠惰王」もしくはその酒癖のひどさから「酔っ払い王」と酷評されたようにヴァーツラフ4世ドイツ支配稚拙極まりなかった。そのため、1400年王位追われプファルツ選帝侯ループレヒトローマ王についたボヘミア統治失政続きで、貴族聖職者との抗争招いた統治者としては失格だったヴァーツラフ4世だったが、ボヘミア民衆からの評判良かった祖父や父と違ってプラハ育ったヴァーツラフ4世は、父の事業受け継ぎプラハ文化振興に力を注いだからである。 ヴァーツラフ4世異母妹アンナ1382年イングランド王リチャード2世結婚したが、この結婚チェコの歴史重大な影響与えることになった当時イングランドでは、教会堕落非難するウィクリフ教えが盛んであり、それがボヘミアにも浸透したからである。プラハ司教大司教昇格したことで権力増したが、これは同時に教会腐敗堕落にもつながっていた。 ウィクリフの影響を最も強く受けたのが、プラハ大学総長ヤン・フスであったフス教会改革唱え、また聖書チェコ語訳説教行ったので、その教え急速に民衆の間に広まり教団形成していった。これをフス派と呼ぶ。ヴァーツラフ4世当初フス支援していた。しかし、その教え過激なために見放しフス破門される。 ヴァーツラフ4世異母弟アンナ同母弟)ジギスムントは、祖父同様にして女王マーリアとの結婚によりハンガリー王位につき、またループレヒト死後ローマ王選出されていた(皇帝戴冠1433年)。そのジギスムントの提唱により、1414年コンスタンツ公会議開催された。その目的教会大分裂終息させることにあったが、同時にフス派扱いについても議論対象となった結果フス異端とされ、翌1415年フス火刑処せられた。フス処刑プラハ民衆激怒し1419年プラハ窓外投擲事件が起こる。その報を聞いたヴァーツラフ4世ショック急死したヴァーツラフ4世嗣子がなかったため、ボヘミア王位はジギスムント(ジクムント)に渡ったが、フス派、特に急進派ターボル派)はこれを拒絶し徹底抗戦構え見せた。これに対してジクムントも十字軍派遣しフス戦争呼ばれる内乱となった。ジクムントの繰り出す十字軍は、急進派首領ヤン・ジシュカの新戦術前にことごとく敗退し逆に急進派侵略許してしまう。戦争16年続いたが、フス派内部抗争結果、ジクムントは最終的に勝利を収め1436年名実とともにボヘミア王となった。しかし、翌年男子を残すことなく死去しルクセンブルク家によるボヘミア統治終焉迎えたルクセンブルク家去った後のボヘミア残されたのは、民族意識芽生え、すなわちチェコ人意識覚醒であった。これが200年後三十年戦争につながることになる。

※この「ヴァーツラフ4世とジクムント」の解説は、「ルクセンブルク家によるボヘミア統治」の解説の一部です。
「ヴァーツラフ4世とジクムント」を含む「ルクセンブルク家によるボヘミア統治」の記事については、「ルクセンブルク家によるボヘミア統治」の概要を参照ください。

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