リムランド理論とは? わかりやすく解説

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リムランド理論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 10:12 UTC 版)

ニコラス・スパイクマン」の記事における「リムランド理論」の解説

ニコラス・スパイクマンマハンのシーパワー理論マッキンダーランドパワー理論踏まえてエアパワーにも注目しリムランド理論を提唱したマッキンダーが「東欧制するものはハートランド制しハートランド制するものは世界島制し世界島制するものは世界制する。」と述べたのに対し一見広大資源恵まれているハートランドが、実はウラル以東では資源未開発な状態で農業居住適していないために人口増えにくく工業産業発展しにくい点、反対にリムランド温暖湿潤な気候人口産業支え国々集中している点にスパイクマン着目しリムランド制するものはユーラシア制しユーラシア制するものは世界運命制する。」と主張した。 またスパイクマンは、旧世界(南北アメリカ大陸以外の大陸)の紛争ハートランドリムランド間の紛争リムランド内での紛争リムランドシーパワー間の紛争のようにリムランド一帯集中している点と、地理的な位置から南北アメリカ大陸ユーラシア大陸だけでなく、アフリカ大陸オーストラリア大陸包囲されている点、に気づき旧世界大西洋沿岸太平洋沿岸2つ地域からアメリカの安全を脅かすリムランド支配する国家あるいはリムランド国家同盟出現脅威だと考え積極的にその試み阻止する対外政策必要性主張した。 彼はリムランド理論を踏まえて米国政策に以下の提案行っている。 ハートランドへの侵入ルートにあたるリムランド主要な国々アメリカ同盟を結ぶこと。この侵入ルートをふさぐ強力なリムランド国家(例、ヒトラー・ドイツによるフランスノルウェー支配ギリシャトルコとの同盟)をつくらせないこと。 リムランド諸国間のアメリカ抜き同盟バラバラ切断するが、同時にハートランドの国にリムランド国々支配させないようにする(戦後NATO冷戦につながる)。 現代当時第二次世界大戦中)の船舶技術においてアメリカをとりまく大西洋太平洋も「防波堤ではなく逆に高速道路である」と認識しており、現代の兵器技術においていかなる国のパワー地球上いかなる場所であれ「地理的距離とは無関係に投入できる」と見抜いており、アメリカ孤立主義モンロー主義)の不毛と危険を警告し続けたまた、この理論に基づけばこれらリムランド該当する極東国々つまり中国朝鮮の間でそれぞれ分裂した状態であることが望ましいということになると指摘する研究者もいる。

※この「リムランド理論」の解説は、「ニコラス・スパイクマン」の解説の一部です。
「リムランド理論」を含む「ニコラス・スパイクマン」の記事については、「ニコラス・スパイクマン」の概要を参照ください。

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