マハンのシーパワー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/25 13:21 UTC 版)
海軍戦略に関わる概念として、シーパワーを提唱したのが、アルフレッド・セイヤー・マハンである。シーパワーとは海軍力を含めた海洋に関する国家の能力である。マハンはアメリカの海軍少将であり、歴史学者でもある。アントワーヌ・アンリ・ジョミニの戦争概論に影響された彼は、来るべき戦争では制海権を持つことが貿易や戦争遂行に必要な資源を管理するシーパワーが必要になると考えた。 マハンの提言では、18世紀英仏間の戦争では海軍力により海上を制した方がその成果に直結したことを示しており、それ故に、海上貿易を支配することが戦争を前に最も大切なことであるとした。マハンの見解では、敵艦隊を破壊するか行動を抑えてしまうチョークポイントにその海軍力を集中させれば制海権をとることができる。敵軍の港を封鎖したり、その連絡網を遮断したりすることがその次の戦略である。マハンは海戦の真の目的は常に敵艦隊にあると信じていた。 マハンの著書『海上権力史論』は1890年に「仏国革命時代海上権力史論」は1892年に出版され、彼の理論が1898年から1914年にかけて海軍戦略に大きな影響を与え、さらにその後の軍備拡張競争に影響を与えた。
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