ラオウのセリフ
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漫画『北斗の拳』のアンチヒーロー・ラオウは、主人公・ケンシロウらとともに史上最強の暗殺拳法「北斗神拳」の継承の座を争った候補者たちの1人である。先代の北斗神拳継承者が養子として育てた義兄弟たちの中から、ただ1人が選ばれる北斗神拳継承者の座は末弟ケンシロウのものとなった。間もなくケンシロウは「南斗聖拳」の使い手・シンに婚約者を奪われ、とある村で行き倒れ牢屋に入れられる。村が悪党の襲撃に遭うとケンシロウは檻を破壊して脱出し、悪党を倒して旅を続け「世紀末救世主」となる。義兄弟の長兄であるラオウは「世紀末覇者 拳王」となり、核戦争後の無秩序や自由の入り混じった世界を恐怖で支配し、乱世から人々を救おうとした。やがてラオウはケンシロウと最終対決をする。 前作「STILL ALIVE」で布袋はケンシロウの名台詞「お前はもう死んでいる」を歌った。「202X」ではそれと対になるようなラオウの名台詞「わが生涯に一片の悔いなし」をモチーフにして歌う。 『北斗の拳』のヒロイン・ユリアは、ケンシロウの婚約者であり、また『北斗の拳』に登場する他の拳士たちをも魅了した。ユリアはラオウのお気に入りの女性でもあった。ラオウはユリアのいる南斗の城に乗り込み、ユリアに関して次のように言った。——「だれを愛そうが どんなに汚れようが かまわぬ 最後にこの ラオウの横におればよい!!」 ラオウを一途に想う女性・トウからユリアに関して問われ、トウの想いを振りほどき、ラオウはそのように答える。リハクの娘・トウはこの時、「南斗最後の将」ユリアの臣下でありユリアの影武者としてラオウの前に現れた。トウは幼い頃にラオウに命を救われ、ラオウを愛するようになる。ユリアに関するラオウの答えを聞き失意のトウは、ラオウから短剣を奪い取り、自死。ラオウはユリアを南斗の城から連れ去る。 ケンシロウとの最終決戦を前にして、ラオウは哀しみこそが人間を強者にすると悟る。しかしラオウは言う。——「このラオウ いまだ 愛を知らぬ ゆえに 哀しみが みえぬ」 ラオウは、ユリアを失うことで自らを愛に目覚めさせ、勝利者となるに違いないと考え、ユリアの命を奪いにかかる。ユリアはラオウの足の傷の手当てをした後、ラオウに背を向けて言う。——「わたしに みつめられていては突きにくいでしょう」 ラオウは涙を流し、ユリアを望み続けていた自身の行動が、愛によるものであったのだとわかった。ユリアは病により吐血し、余命数か月と告白する。ラオウの一撃が、ユリアの首をとらえる。 愛に目覚めたラオウは、「北斗神拳」の究極奥義「無想転生」を会得したが、正統な継承者であるケンシロウの「無想転生」に勝利することはできなかった。一方でまた、ユリアは生きていた。ラオウの一撃はユリアを数年間生存可能にする秘技であった。ケンシロウに敗れたラオウは天に閃光を放ち、自ら絶命する。 「わが生涯に一片の悔いなし!!」 これは、その時のラオウの死に際の言葉である。 「202X」歌詞カードには、ラオウとケンシロウの勝敗を決めた究極奥義「無想転生」の痕跡を胸の中央に刻み、拳を天に突き出したまま絶命しているラオウが、挿絵として使用されている。
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