ラオウとの決戦
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 07:57 UTC 版)
初戦では、自分の命を賭けるに値するものができたことで目覚めたジュウザの覇気は、最初の一撃でラオウの兜を割るほどのものであった。それ故に、当初ケンシロウと相対した時などは格下と見て黒王号から降りなかったラオウも、ジュウザの実力を認め、全力を持って当たらんと即座に地上に降り立った。 ラオウの足止めを第一の目的と考えるジュウザは、合流したフドウ配下の兵たちを率いてトリッキーにラオウを煙に巻き、黒王号を奪取してその場を去る。 ラオウの放った蹴りを躱した際に、蹴りが腹部を掠めたが、実は深手であり、ジュウザはその一撃にラオウの底知れぬ強さを感じて命を捨てる覚悟を決める。その後ヒルカからフドウとタンジ・ジロ兄弟を救ったケンシロウを見てその実力を認め、ユリアを任せるに値する男であると見届けてから、再びラオウの前に立ち塞がり闘いを挑む。 ジュウザは防具を壊し、背水の陣をとった上で、最初の一撃に全てをかけて「撃壁背水掌」を打ち込む。その一撃は決まったかに見えたが、ラオウは受ける寸前にジュウザの肩の秘孔・鏡明を突き、致命傷を回避していた。それでも、ジュウザは冥土の土産にせめて腕一本でも取ろうと挑んだが、ラオウの底知れぬ剛力の前にそれすらもかなわなかった。 ラオウは、秘孔・解唖門天聴を突き、ジュウザから最後の将の正体を聞き出そうとした。しかし、ジュウザは全身から血を噴き出し、激痛で息も絶え絶えになりながらも耐え抜き、最後には、ラオウに対して悪態をつく意地を見せて息絶える。 アニメ版ではこの後、さらに戦いが続き、「土くれを蹴り上げて目くらましにする」「口に含んだ血を噴き出して目潰しにする」など、我流の拳らしいトリッキーな戦術が演出された。最後はラオウにも「せめて奥義で葬ろう」と北斗百裂拳を使わせたあと、彼にもう一傷を浴びせた上で、死してもなおラオウに立ち向かうという意地を見せた。倒れた後、ジュウザの体から流れ落ちる血に空の雲が映り、まるでジュウザが本当に雲のように空を飛んでいるかのような演出がなされた。 ジュウザは最後まで口を割らなかったものの、最後の将の正体がラオウの知る人物であることは喋っており、さらにその壮絶な死が図らずも将の正体をラオウに悟らせる結果となった。その後ラオウと黒王は、敵ながら見事であったとジュウザの遺体を丁重に弔っている。
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