ユウゲショウとは？わかりやすく解説

ユウゲショウ
	Oenothera rosea ; （2006年5月12日、東京都多摩市）
分類（APG III）
学名
	Oenothera rosea L'Hér. ex Aiton (1789)
英名
	rose evening primrose

ユウゲショウ（夕化粧、学名: Oenothera rosea）は、アカバナ科マツヨイグサ属の多年草。アメリカ大陸原産^[2]。

和名の由来は、午後遅くに開花して、艶っぽい花色を持つことからとされるが、実際には昼間でも開花した花を見られる。オシロイバナの通称と紛らわしいので、アカバナユウゲショウ（赤花夕化粧）と呼ぶこともある^[1]^[2]。

分布

原産地は南米から北米南部。現在は帰化植物として世界の温暖な地域に広く分布する。

日本では、明治時代に観賞用として移入されたものが関東地方以西に野生化しており^[2]、道端や空き地でもよく見かける。帰化した範囲は広いが個体数は少ないといわれる^[2]。

形態・生態

多年草^[2]。束生して高さ20 - 30センチメートル (cm) 、時には50 - 60 cmに成長する。茎には白い柔毛がある^[2]。

葉は互生し、やや広い披針形である。根生葉は葉の先が円く、ときに羽状に裂ける^[2]。茎につく葉は、葉の先が尖り、縁は波状の鋸歯があって波打つ^[2]。

花期は夏から秋（5月から9月）にかけて^[2]。茎上部の葉の脇から薄紅色で直径1 - 1.5cmの花を1個ずつつける^[2]。子房下位^[2]。花弁は4枚で紅色の脈があり^[2]、中心部は黄緑色である。やや紅を帯びた白色の葯を付ける雄蕊が8本あり、雌蕊の先端は紅色で4裂する^[2]。萼は4枚で淡色^[2]。

熟した果実は、雨に濡れると開き、種子が飛び散る^[3]。果実は8本の稜があり、断面は八角形をしている^[2]。種子は淡褐色で、表面は滑らか^[2]。

全体の感じや花色はアカバナ属に似ているが、アカバナ属は葉が対生であるのに対して、本種は互生する^[2]。また、アカバナ属では果実が棒状で種子には羽毛状の毛があるが、本種の種子には毛がない^[2]。

花
花と果実

脚注

[脚注の使い方]

^ ^a ^b 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Oenothera rosea L'Hér. ex Aiton　ユウゲショウ（標準）”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2024年9月28日閲覧。
^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p ^q ^r 長田武正 1976, p. 179.
^ 多田多恵子『身近な草木の実とタネハンドブック』文一総合出版、2010年、54頁。ISBN 978-4-8299-1075-7。

参考文献

長田武正『原色日本帰化植物図鑑』保育社、1976年6月1日。 ISBN 4-586-30053-1。

平野隆久写真『野に咲く花 : 写真検索』林弥栄監修、門田裕一改訂版監修（増補改訂新版）、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、2013年、319頁。 ISBN 978-4-635-07019-5。
岩瀬徹『形とくらしの雑草図鑑 : 見分ける、身近な280種』全国農村教育協会〈野外観察ハンドブック〉、2007年、73頁。 ISBN 978-4-88137-135-0。
岩瀬徹・川名興・飯島和子『校庭の雑草』（4版）全国農村教育協会〈野外観察ハンドブック〉、2009年、83頁。 ISBN 978-4-88137-146-6。

外部リンク

"Oenothera rosea L'Hér. ex Aiton". Germplasm Resources Information Network (GRIN). Agricultural Research Service (ARS), United States Department of Agriculture (USDA). 2014年8月6日閲覧。（英語）
"Oenothera rosea L'Hér. ex Ait" (英語). Integrated Taxonomic Information System. 2011年6月28日閲覧。（英語）
"Oenothera rosea". National Center for Biotechnology Information（NCBI） (英語). （英語）
"Oenothera rosea L'Hér. ex Ait." - Encyclopedia of Life （英語）
国立環境研究所. “ユウゲショウ”. 侵入生物データベース ―外来種/移入種/帰化動植物情報のポータルサイト―. 2014年8月6日閲覧。
波田善夫. “ユウゲショウ Oenothera rosea”. 植物雑学事典. 岡山理科大学生物地球学部. 2011年6月28日閲覧。

この項目は、植物に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています（プロジェクト:植物／Portal:植物）。

[YList-1] 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Oenothera rosea L'Hér. ex Aiton　ユウゲショウ（標準）”. BG Plants 和名−学名インデックス（YList）. 2024年9月28日閲覧。

[FOOTNOTE長田武正1976179-2] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f ^g ^h ⁱ ^j ^k ^l ^m ⁿ ^o ^p ^q ^r 長田武正 1976, p. 179.

[3] 多田多恵子『身近な草木の実とタネハンドブック』文一総合出版、2010年、54頁。ISBN 978-4-8299-1075-7。

[1]

[2]

[3]

花卉	ヒルザキツキミソウブッソウゲユウゲショウサガエギボウシムギワラギク属 >>固有名詞 >>自然一覧 >>生物一覧 >>植物一覧
アカバナ科	キダチキンバイヒルザキツキミソウユウゲショウチョウジタデ属ヒレタゴボウ >>自然 >>生物一覧 >>植物一覧


	(C)Shogakukan Inc. 株式会社小学館
	Copyright(C) 1996-2025, Eisai Co., Ltd. All rights reserved. エーザイ、薬用植物一覧
	Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
	Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
	All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License. この記事は、ウィキペディアのユウゲショウ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

ユウゲショウとは？わかりやすく解説

ゆう‐げしょう〔ゆふゲシヤウ〕【夕化粧】

オシロイバナ

夕化粧

夕化粧

夕化粧

夕化粧