ボディ・シャシー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/09 05:47 UTC 版)
「スバル・1000」の記事における「ボディ・シャシー」の解説
スバル・1500(P-1)以来の伝統であるフルモノコックボディは、スバル・360の基本デザインを手掛けた工業デザイナー、佐々木達三をアドバイザーに迎えた社内デザインで、開発の参考にされたといわれる「シトロエン・DS」の流れを汲むセミファストバックスタイルとなっている。 スバル・360と同様、クラス最大の室内スペースの確保が最優先とされた。そのために採用された2,400mmというホイールベース長は、当時の1,500ccクラスの標準的な長さであり、ライバルであるトヨタ・カローラや日産・サニーと比較すると、120mm余りも長い。 1965年前後の国産車寸法比較車名全長(mm)全幅(mm)全高(mm)ホイールベース(mm)スバル・1000 3,930 1,480 1,390 2,400 トヨタ・カローラ(KE10型) 3,845 1,485 1,380 2,285 日産・サニー(B10型) 3,820 1,445 1,345 2,280 トヨペット・コロナ(RT40型) 4,110 1,550 1,420 2,420 プリンス・スカイライン(S50型) 4,100 1,495 1,435 2,390 FF方式の採用によりフロアトンネルをもたず、排気管を助手席側サイドシルに配置させることで実現した完全なフラットフロア、さらにサイドガラスにカーブドグラスを採用することで、1,500~2,000ccクラスに匹敵する広く、開放感の高い室内空間を実現した。 国産車では初めて燃料タンクを後席座面下に配置してモノコックボディの構造材の一部としての役割を受け持たせ、スペアタイヤ及びジャッキまでをフロントエンジンルーム内に配置することで、当時の記者発表会で「サッカーボール48個分」と謳うほどの広大なトランクスペースを得た。スペアタイヤ及びジャッキ等をフロントエンジンルーム内に配置させることは、軽量な車重とFF方式採用によるフロント駆動輪のトラクション確保のための前軸荷重の増大を意図したもので、「ひとつの部材でふたつ以上の機能を果たす」航空機製造に通じる設計理念が感じられる。 スーパーデラックスでは、すでにこの時代に運転席と後席、さらにタナーボードを繋いだフルリクライニングシートまで実現している点は注目される。
※この「ボディ・シャシー」の解説は、「スバル・1000」の解説の一部です。
「ボディ・シャシー」を含む「スバル・1000」の記事については、「スバル・1000」の概要を参照ください。
Weblioに収録されているすべての辞書からボディ・シャシーを検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。

- ボディ・シャシーのページへのリンク