ホッジ構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/11 09:47 UTC 版)
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数学では、ウィリアム・バーランス・ダグラス・ホッジ(William Vallance Douglas Hodge)の名前に因んで付けられたホッジ構造(英: Hodge structure)とは、滑らかでコンパクトなケーラー多様体のコホモロジー群にホッジ理論が与えた代数構造と同様の、線形代数のレベルの代数構造である。混合ホッジ構造(英: mixed Hodge structure)は、ホッジ構造のすべての複素多様体(たとえ特異点を持ったり、非完備多様体であったとしても)への一般化で、1970年にピエール・ドリーニュ(Pierre Deligne)により定義され、ホッジ構造の変形(英: variations of Hodge structure)とは、多様体によってパラメトライズされたホッジ構造の族であり、最初にフィリップ・グリフィス(P. A. Griffiths)により1968年に研究された。これらのすべての概念は、さらに1989年に斎藤盛彦により複素多様体の上の混合ホッジ加群(英: mixed Hodge module)へと一般化された。
ホッジ構造
ホッジ構造の定義
ウェイト n の純粋ホッジ構造 (n ∈ Z)(pure Hodge structure with weight n) とは、有限生成アーベル群Hzとその複素化 H の複素線型空間としての直和分解を与えるような複素部分空間の族Hp,q (p+q=n) であって、Hp,q の複素共役は Hq,p であるという性質を満たすもののことである。
ホッジ構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 02:15 UTC 版)
実ホッジ構造とは、実ベクトル空間 W とに対し、W の複素化(英語版)である WC = W ⊗ C の次数付き空間 Wp, q への直和分解であって、WC の複素共役が Wq, p を入れ替える作用となるもの。ここで "p"+"q"="k" とし、この"k"をウェイト k とよぶ。 非特異な複素射影多様体 V の実数係数の特異コホモロジー群はホッジ構造を持つことがわかる。 H k ( V ) {\displaystyle H^{k}(V)} は複素部分空間 Hp, q への分解を持つ。それぞれの次元を h p , q = dim H p , q {\displaystyle h^{p,q}=\dim H^{p,q}} とかき h p , q {\displaystyle h^{p,q}} をホッジ数と言う。ベッチ数 bk = dim Hk (V) は b k = ∑ p + q = k h p , q , {\displaystyle b_{k}=\sum _{p+q=k}h^{p,q},\,} をみたす。また hp,q=hq,pであることもわかり、とくに k が奇数の場合に bkが偶数であることがしたがう。ベッチ数の系列は、ホッジ数のホッジダイアモンドと言い、2次元的に広がっている。 この分解は調和形式の理論から来ていて、ホッジラプラス作用素(一般化された調和函数であり、最大値原理によりコンパクト多様体上に局所的定数(英語版)である必要がある)によって選ばれたド・ラームコホモロジーの中の特別な表現である。後日のドルボー(Dolbeault)の仕事により、上記のホッジ分解は正則 p-形式の層 Ωp に係数をもつ層コホモロジー群 H q ( V , Ω p ) {\displaystyle H^{q}(V,\Omega ^{p})} をもちいて記述できることがわかる。この場合には、ラプラス作用素なしで、より直接的な代数的解釈をもたらす。 特異点をもつ場合や非コンパクトな多様体の場合は、コホモロジー群は混合ホッジ構造といわれるより複雑な構造をもつ。混合ホッジ構造においては直和分解のかわりに二つのフィルトレーション(英語版)をもち、適切な性質をみたす。例えばモノドロミー問題のように、より広く使われている。
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