直和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/04 18:24 UTC 版)
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数学における直和(ちょくわ、英: direct sum)は、既知の数学的対象を「貼り合わせ」て同じ種類の対象を新たに作り出す操作の一種で、歴史的経緯から対象によってやや異なる意味で用いられるが、大雑把には集合論的、代数学的、圏論的用法に大別できる。またいずれの用法においても、直和を取る対象が全て一つの大きな対象の部分となっている場合(内部直和、構造的直和)と、そのようなものを仮定しない場合(外部直和、構成的直和)を区別することができる(場合によってはそれらの記述は見かけ上大きく異なる)が、それらの間に自然な同型があるため理論上区別して扱わないこともある。そのような自然同型は、しばしば圏論的直和(あるいは双積)の普遍性によって捉えることができる。
直和を表すのに用いられる記号には
直和
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 18:57 UTC 版)
詳細は「区分的に定義された写像」を参照 ふたつの写像 f: X → Y, g: W → Y で、それらの定義域が交わりを持たない (X ∩ W = ∅) とき、これらのグラフの合併として写像の直和 f ⊕ g: X ∪ W → Y を定義する。これは具体的に ( f ⊕ g ) ( ξ ) = { f ( ξ ) ( ξ ∈ X ) g ( ξ ) ( ξ ∈ W ) {\displaystyle (f\oplus g)(\xi )={\begin{cases}f(\xi )&(\xi \in X)\\g(\xi )&(\xi \in W)\end{cases}}} と書ける区分的に定義された写像である。より一般に、X ∩ W ≠ ∅ のとき、二つの写像の X ∩ W への制限が f|X∩W = g|X∩W を満たすとき、直和写像 f ⊕ g は well-defined で、 ( f ⊕ g ) ( ξ ) = { f ( ξ ) ( ξ ∈ X ∖ W ) f | X ∩ W ( ξ ) = g | X ∩ W ( ξ ) ( ξ ∈ X ∩ W ) g ( ξ ) ( ξ ∈ W ∖ X ) {\displaystyle (f\oplus g)(\xi )={\begin{cases}f(\xi )&(\xi \in X\smallsetminus W)\\f|_{X\cap W}(\xi )=g|_{X\cap W}(\xi )&(\xi \in X\cap W)\\g(\xi )&(\xi \in W\smallsetminus X)\end{cases}}} を満たす。直和 f ⊕ g は f, g の共通の延長として最小であり、直和のグラフはそれぞれの写像のグラフの合併である。直和は可換である。 さらに一般の場合に、f: X → Y の g: W → Y による上書き和 (override union) と呼ばれる g の延長 f ⊕ g: X ∪ W → Y が g および f|X∖W のグラフの合併として与えられ、 ( f ⊕ g ) ( ξ ) = { f ( ξ ) ( ξ ∈ X ) g ( ξ ) ( ξ ∈ W ∖ X ) {\displaystyle (f\oplus g)(\xi )={\begin{cases}f(\xi )&(\xi \in X)\\g(\xi )&(\xi \in W\smallsetminus X)\end{cases}}} と書ける。上書き和は一般には可換でない。
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