射影多様体
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代数幾何学において、代数閉体 k 上の射影多様体(しゃえいたようたい、英: projective variety)とは、k 上の(n 次元)射影空間 Pn の部分集合であって、素イデアルを生成する k 係数 n + 1 変数斉次多項式の有限族の零点集合として書けるものをいう。そのようなイデアルは多様体の定義イデアルと呼ばれる。あるいは同じことだが、代数多様体が射影的であるとは、Pn のザリスキ閉部分多様体として埋め込めるときにいう。
1次元の射影多様体は射影曲線と呼ばれ、2次元だと射影曲面、余次元 1 だと射影超曲面と呼ばれる。射影超曲面は単独の斉次式の零点集合である。
射影多様体 X が斉次素イデアル I によって定義されているとき、商環
射影多様体
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 14:58 UTC 版)
「射影多様体」も参照 n-次元射影空間 P n {\displaystyle \mathbb {P} ^{n}} は、2つの点が k のスカラー倍異なるとき、スカラー倍を同一視することにより、 A n + 1 {\displaystyle \mathbb {A} ^{n+1}} 内の 0 以外の点の同値類として定義される。多項式環 k [ x 0 , … , x n ] {\displaystyle k[x_{0},\dots ,x_{n}]} の元は、任意の元が多項式の中で異なる値をとるという多くの表現を持っているので、 P n {\displaystyle \mathbb {P} ^{n}} 上の函数ではない。しかし、斉次多項式に対し、与えられた射影的点上で 0 をとるか 0 を取らないかという条件は、スカラー因子は多項式に影響しないので、well-defined である。従って、S が斉次多項式の集合であれば、 V ( S ) = { x ∈ P n ∣ f ( x ) = 0 , ∀ f ∈ S } {\displaystyle V(S)=\{x\in \mathbb {P} ^{n}\mid f(x)=0,\forall f\in S\}} と言ってもよい。 これと同じ事実がこれらの集合に対して成り立つかもしれない。ただし、「イデアル」という単語は「斉次イデアル」という単語に置き換えねばならない。すると、斉次多項式の集合 S に対して V(S) は、 P n {\displaystyle \mathbb {P} ^{n}} 上の位相を定義する。このように、これらの集合の補集合を D(S) あるいは、混乱がないならば、D′(S) と書く。 射影的なザリスキー位相は、アフィン多様体のザリスキー位相がアフィン代数的集合に対して部分空間の位相をとることにより定義されたことと同様に、射影的代数的集合に対して定義される。上記と同じ公式により、射影的座標環の元の集合により、ザリスキー位相が定義されることが示される。
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