ザリスキー位相
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/02 14:58 UTC 版)
代数幾何学と可換環論において、ザリスキ位相(英語: Zariski topology)は代数多様体に定義される位相であり、最初はオスカー・ザリスキによって導入された。ザリスキ位相は可換環の素イデアル全体の集合に対しても定義され、その環のスペクトルと呼ばれる。
- ^ Mumford, David (1999) [1967], The red book of varieties and schemes, Lecture Notes in Mathematics, 1358 (expanded, Includes Michigan Lectures (1974) on Curves and their Jacobians ed.), Berlin, New York: Springer-Verlag, doi:10.1007/b62130, ISBN 978-3-540-63293-1, MR1748380
- ^ Dummit, D. S.; Foote, R. (2004). Abstract Algebra (3 ed.). Wiley. pp. 71–72. ISBN 9780471433347
- 1 ザリスキー位相とは
- 2 ザリスキー位相の概要
- 3 参照項目
ザリスキー位相
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 05:30 UTC 版)
P = { 2 , 3 , 5 , 7 , … } {\displaystyle P=\{2,3,5,7,\ldots \}} を素数の集合とする。各整数 n ∈ Z {\displaystyle n\in \mathbb {Z} } に対し、 V ( n ) = { p ∈ P ∣ n {\displaystyle V(n)=\{p\in P\mid n} はpの倍数 } {\displaystyle \}} と定義し、V(n)全体の集合を閉集合系とするP上の位相をP上のザリスキー位相という。ザリスキー位相はP上のいかなる距離から定まる位相とも一致しないことが知られており、距離から定まらない位相でなおかつ数学の重要な研究対象となっているものの代表例である。ザリスキー位相の概念は一般の可換環Rの素イデアル全体の集合に対しても定義する事ができる事が知られている。 一方、これとは全く異なる角度からザリスキー位相を定義する事ができる。Kを複素数体(もしくはより一般に代数的閉体)とし、Knを考える。そしてK上の多項式の任意の集合Sに対し、 V ( S ) = { x ∈ K n ∣ ∀ f ∈ S : f ( x ) = 0 } {\displaystyle V(S)=\{x\in K^{n}\mid \forall f\in S~:~f(x)=0\}} と定義し、V(S)全体の集合を閉集合系とする位相をKn上のザリスキー位相という。 以上で述べた2種類のザリスキー位相は一見全く異なるように見えるが、実は同種の概念を別の角度から見たものである事が知られている。これら2つが同種である事は代数幾何学の最も基本的な定理の一つとなっている。
※この「ザリスキー位相」の解説は、「位相空間」の解説の一部です。
「ザリスキー位相」を含む「位相空間」の記事については、「位相空間」の概要を参照ください。
- ザリスキー位相のページへのリンク