射影加群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/25 18:04 UTC 版)
数学において、射影加群(しゃえいかぐん、英: projective module)とは、 表現可能関手 Hom(P, –) が完全となるような加群 P のことである。 自由加群の一般化に相当する。 ホモロジー代数学における基本的な概念のひとつであり、Cartan & Eilenberg (1956)で導入された[1]。
- ^ Weibel 1999, p. 816.
- ^ Anderson & Fuller 1992 17.1. Proposition(p.192), 17.2. Proposition(p.192), 岩永 & 佐藤 2002 補題 6-2-1(p.201)
- ^ Weibel 1994, Example 2.2.2.
- ^ Anderson & Fuller 1992, p. 193.
- ^ 岩永 & 佐藤 2002, p. 128.
- ^ Weibel 1994, Proposition 4.3.1.
- ^ Weibel 1994, Definition 2.2.4.
- ^ Weibel 1994, Lemma 4.1.6.
射影加群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/12 07:37 UTC 版)
射影加群は自由加群の直和因子であり、自由加群とよい性質をたくさん共有している。
※この「射影加群」の解説は、「環上の加群」の解説の一部です。
「射影加群」を含む「環上の加群」の記事については、「環上の加群」の概要を参照ください。
射影加群
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/08/24 06:18 UTC 版)
通常表現論においては、任意の直既約加群は既約であり従って任意の加群が射影的となる。しかし、標数が群の位数を割るような単純加群が射影的となるのは希である。実際、単純加群が射影的ならば、それはその単純加群が自身のブロックに属する場合に限り、従ってそれは台となる線型空間の自己準同型多元環である全行列環と同型にならねばならない。この場合、そのブロックは「不足数 0」を持つという。一般に、射影加群の構造は決定が困難である。 有限群の群環については、直既約射影加群(の同型類)は単純加群(の同型類)と一対一に対応する。各直既約射影加群の座(あるいは底)は単純(かつ最大元に同型)であり、先の全単射によって互いに同型でない直既約射影加群は、その座も互いに同型にならない。(正則表現と見た)群環の直和因子としての直既約射影加群の重複度は、その座の次元に一致する(標数 0 の十分大きな体に対しては、各単純加群が正則表現の直和因子としての次元に等しい重複度で現れるという事実が、これにより回復される)。 正標数 p の任意の直既約射影加群は(従ってまた、任意の射影加群は)標数 0 の加群に持ち上げることができる。上述した剰余体 K を持つ環 R を用いて、G の単位元を K[G] の互いに直交する(必ずしも中心的でない)原始冪等元の和として分解することができて、任意の直既約射影 K[G]-加群はこの分解に現れる適当な原始冪等元 e に対する e.K[G] に同型である。冪等元 e を R[G] のある冪等元 E に持ち上げると、左加群 E.R[G] は e.K[G] に同型な法 p-還元を持つ。
※この「射影加群」の解説は、「モジュラー表現論」の解説の一部です。
「射影加群」を含む「モジュラー表現論」の記事については、「モジュラー表現論」の概要を参照ください。
- 射影加群のページへのリンク