一般化されたホッジ予想
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 07:39 UTC 版)
「ホッジ予想」の記事における「一般化されたホッジ予想」の解説
ホッジはさらに整数ホッジ予想よりも強い予想を立てた。X 上のコホモロジーが、余次元が c である部分多様体上のコホモロジーから来たコホモロジーであるときに、レベル c と呼ぶことにする。少なくともレベルが c であるコホモロジー類は X のコホモロジー類をフィルターにかけると、c 番目のフィルトレーション Nc Hk(X, Z) が次の式を満たすことが容易に分かる。 N c H k ( X , Z ) ⊆ H k ( X , Z ) ∩ ( H k − c , c ( X ) ⊕ ⋯ ⊕ H c , k − c ( X ) ) . {\displaystyle N^{c}H^{k}(X,\mathbf {Z} )\subseteq H^{k}(X,\mathbf {Z} )\cap (H^{k-c,c}(X)\oplus \cdots \oplus H^{c,k-c}(X)).} ホッジの元来のステートメントは以下であった。 一般化されたホッジ予想、ホッジのバージョン 次の式は等号が成立するであろう。 N c H k ( X , Z ) = H k ( X , Z ) ∩ ( H k − c , c ( X ) ⊕ ⋯ ⊕ H c , k − c ( X ) ) . {\displaystyle N^{c}H^{k}(X,\mathbf {Z} )=H^{k}(X,\mathbf {Z} )\cap \left(H^{k-c,c}(X)\oplus \cdots \oplus H^{c,k-c}(X)\right).} Grothendieck (1969) では、たとえ有理数係数の場合でも、これが正しくないことが認識されていた。何故ならば、右辺がいつもホッジ構造であるとは限らないからである。グロタンディェクがホッジ予想を修正した形は、次の形である。 一般化されたホッジ予想 Nc Hk(X, Q) は、 H k − c , c ( X ) ⊕ ⋯ ⊕ H c , k − c ( X ) {\displaystyle H^{k-c,c}(X)\oplus \cdots \oplus H^{c,k-c}(X)} に含まれる Hk(X, Z) の最も大きな部分ホッジ構造であろう。 このバージョンは未解決である。
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