ホッジ理論
(ホッジ分解 から転送)
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数学におけるホッジ理論(ホッジりろん、英: Hodge theory )とは可微分多様体 M 上の微分形式に関する理論である。特に、M 上のリーマン計量に付随する(一般化された)ラプラス作用素に関する偏微分方程式論をもちいて得られる M 上の実係数コホモロジー群の性質のことをいう。
1930年代にウィリアム・ホッジによってド・ラームコホモロジーの拡張として開発され、3つのレベルで大きな応用を持っている。
はじめ、M が閉多様体(つまり、境界を持たないコンパクトな多様体)の場合に研究された。その後、上記の3つのレベルでホッジ理論は以降の研究に大きな影響を与えた。たとば小平邦彦によって研究された(日本で、さらにプリンストンでヘルマン・ワイルの影響の下で)。
ホッジ分解
ホッジ分解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 02:15 UTC 版)
δ {\displaystyle \delta } を余微分(codifferential)とすると、微分形式 ω {\displaystyle \omega } は δ ω = 0 {\displaystyle \delta \omega =0} の時は余閉といい、また、ある微分形式 α {\displaystyle \alpha } に対して ω = δ α {\displaystyle \omega =\delta \alpha } であれば余完全という。ホッジ分解(Hodge decomposition)は、任意の k-形式が 3つのL2成分に分解できることを言っている。 ω = d α + δ β + γ . {\displaystyle \omega =d\alpha +\delta \beta +\gamma \ .} ここに γ {\displaystyle \gamma } は調和形式すなわち Δ γ = 0 {\displaystyle \Delta \gamma =0} である。このことは、完全形式と余完全形式は直交することから従う。従って、直交補空間は閉形式と余閉形式の両方の形式、つまり調和形式からなる。ここで、直交性は Ω k ( M ) {\displaystyle \Omega ^{k}(M)} 上の L2内積 ( α , β ) = ∫ M α ∧ ∗ β . {\displaystyle (\alpha ,\beta )=\int _{M}\alpha \wedge *\beta .} によって定義される。分解を正確に定義し証明するには、ソボレフ空間上で問題を定式化することが必要である。そこでの考え方は、ソボレフ空間が二乗可積分函数の考え方と微分の考え方の双方に対して自然な設定をもたらすことであり、これを使いコンパクト台が必要であるという制限のいくつかを克服することができる。
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