プログラムのセーブ手段
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/08 15:29 UTC 版)
「プログラム電卓」の記事における「プログラムのセーブ手段」の解説
プログラム電卓の重要な機能の1つとして、プログラムを永続的にセーブしておける機能がある。この機能がないと、電池を入れ替えたときなどにプログラムが消えてしまう。プログラム電卓内に電池を取り外しても内容が消えないメモリを搭載する方式と別の周辺機器を接続する方式がある。複数のセーブ手段を備える場合もある。 磁気カードリーダ/ライタ 初期のプログラム電卓はオプションの永続的セーブ手段として磁気カードリーダを採用していた。入力したプログラムを細長い磁気カードにセーブする。磁気カードとそのリーダは小型で持ち運びが容易である。しかし、一般に非常に高価だった。磁気カードを採用していた最後の機種としてHP-41CとTI-59(英語版)がある。 バッテリーバックアップ式メモリ 主電源を切ってもメモリの内容が消えないようバッテリーバックアップを行う方式で、HPが最初に採用し continuous memory と名付けた。これは電池交換の際でもプログラムが失われないようになっている。なお、メモリ容量が増えてくると、完全なバッテリーバックアップは困難になってきた。そのため、電池交換にかける時間を2分以内などと制限する方式、電池を2つ搭載して一度に1つしか交換できないとする方式などが登場した。 カセットテープ コンパクトカセットは磁気カードよりも安価で単純なセーブ手段である。例えばカシオは FA-1 というインタフェースモジュールを発売し、プログラム電卓と一般的なカセットデッキを接続可能とした。周波数偏移変調でデジタルデータを音響信号に変換して録音する。シャープとHPは、電卓に直接接続可能なマイクロカセットを使った専用レコーダーを発売した。こちらの方が信頼性が高く便利だったが、カシオの方式よりも高価だった。 フロッピーディスク フロッピーディスクは適度に安価であり取扱いもし易く便利なセーブ手段である。例えばヒューレット・パッカードはHP-ILインターフェースを使用してフロッピーディスクドライブを接続可能とした。このフロッピーディスクドライブ(HP 9114A/B)を利用すると3.5インチ2DDフロッピーディスクにセーブすることが可能である。HP-ILを採用していた機種としては、HP-41C、HP-71B、HP-75C/D等がある。 PCとの接続 プログラムやデータはパーソナルコンピュータに転送でき、PC上でセーブできる。PCとの接続手段としては登場年代順に、RS-232、IrDA、USB などがある。PCを所有していることが前提だがケーブルだけで済むので安価であり、カセットテープよりも高速である。初期の例としてはカシオのFX-603PとFA-6インタフェースがある。この場合プログラムやデータはプレーンテキストとして転送されるので、セーブできるだけでなく、PC上のテキストエディタで編集も可能である。 フラッシュメモリ 最近ではフラッシュメモリなどの不揮発性メモリを挿入するスロットを備えているものもある。
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