プログラムの二つの類型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/22 02:23 UTC 版)
プログラムは、一般的には前記のように定義され、この定義に対する統合的な活動プロセスとしてプログラムマネジメントの説明が行われる。しかし、現実には多様な種類のプログラムが存在する。P2Mではこの点に関し、プログラムの類型について考察し、それらをオペレーション型プログラムと戦略型プログラムの2類型に大別して説明している。オペレーション型とはプラント建設やITソリューションシステム開発のように、達成すべき目標や実行手法はかなりの程度明確であるが、規模が大きくその複雑性の低減のために多数のプロジェクトに分割して、それらをモジュール的に統合して実行する、すなわちプログラムとして取り扱う必要がある種類のものをいう。これらは多くの場合、その分野の各種の専門的事業者が統合した全体(プログラム)と各部(プロジェクト)を請負いまたは委託業務として受注して遂行する。プログラムは受注者の経営する事業(オペレーション)として実行されることが多いのでオペレーション型という。なお、これは大規模なシステム構築を目的とするケースが多いので大規模システム型ともいう。他方、それまでにない新しい事業を興す創出型、組織や事業の体制を一新する改革型のなどのプログラムは、組織の新たな事業戦略を考えるという最上流のプロセスが極めて重要となる。これらのプログラムを戦略型プログラムと呼ぶ。戦略やリスクのマネジメントに関して、戦略型プログラムでは企業レベルや事業レベルの新たな戦略やリスクが極めて重要であるが、オペレーション型ではより具体的にプログラムの実行のレベルの戦略・リスクについての検討が中心となることが多い。
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