4DX
「4DX」とは、体験型映画で使用される技術のことを意味する表現である。
「4DX 」とは・「4DX」の意味
「4DX」は、体験型映画である、4D映画を上映するために使用される技術だ。韓国のCJ 4DPLEX社が開発した技術であり、世界の幅広い映画館で導入されている。4D映画は、3次元(3D)の現実世界に、新たな要素を追加して、刺激的な体験ができる映画である。一般的な映画は、五感の内、視覚と聴覚を使用して楽しむ。4DXを使用した4D映画は、そこに触覚や嗅覚を追加する。4DXの技術は、種類が非常に豊富である。触覚に働きかけるものは、上映中に座席が振動する仕組みや、風が吹き付ける仕組みなどが代表的だ。そして、嗅覚に働きかけるのは、前の座席から香りが噴射される仕組みだ。その他にも、煙が立ったり、霧が吹きかけられたり、激しい光が点滅したりするなどの仕組みがある。それらの仕組みが、映画の内容に応じて作動し、世界観に没入するサポートを行う。
4DX技術を使用した映画上映を行うためには、CJ 4DPLEX社の許可を得なければならない。そして、工事を行い、映画館そのものに4DX技術を組み込む必要がある。そのため、4DXの技術を用いた映画を見られる映画館は限られる。また、映画館によって、導入されている技術の種類が異なる場合がある。したがって、どの映画館でも、同じ体験ができるとは限らない。さらに、映画自体も、4DXに対応している必要がある。よって、4DXを導入する映画館であっても、作品次第では、通常の鑑賞しかできないこともあり得る。
4D映画は、立体視聴ができる3D映画の発展形であるというイメージを持たれやすい。しかし、4D映画はあくまでも、通常の映画に、新しい要素を追加したものである。そのため、4D映画が、必ずしも3D映画とは限らない。4DXの技術を用いた映画には、2Dで視聴するものと、3D視聴ができるものの2通りがある。そして、2D視聴にしか対応していないものも多い。
4DXのメリットとしては、様々な仕組みによって、映画の世界に入り込みやすいという点が挙げられる。4DXは、ただ無造作に仕組みが作動するのではなく、映画の内容に応じて様々な仕組みが使い分けられる。そのため、観客は、自らが映画の登場人物と同じ体験をしているという錯覚をし、没入しやすくなる形だ。また、過去に劇場で上映された作品の中には、4DX技術を用いて、リバイバル上映が行われるものもある。そのリバイバル上映によって、過去に視聴した作品であっても、新鮮な気持ちで楽しめるというメリットもある。
ただ、4DXの映画を視聴する場合、料金が追加されるのがデメリットだ。追加料金は映画館によって異なるが、1000円以上に設定されているところがほとんどである。また、4DXの技術が、必ずしも映画の世界観に入り込むサポートになるとは限らない。映画の内容とは合っていない仕組みが使用されることもあり得る。そうして、4DXの技術が、かえって邪魔になってしまうリスクもある。
4DXに似たものとしては、「MX4D」が挙げられる。4DXと同様に、4D映画を視聴するための技術であり、アメリカのMediaMation社が開発した。そして、座席を振動させたり、風を吹き付けたり、香りを噴射したりするなど、4DXと同様の仕組みが多い。ただ、あくまでも別の会社が開発した技術であるため、細かな仕様は違う。4DXとMX4Dの両方を体験した人の中には、それぞれ大きく異なるものだと感じた人も大勢いる。傾向としては、技術の種類の多さで、幅広い演出をするのが4DX、シートの動きで迫力を演出するのがMX4Dである。
「4DX」の熟語・言い回し
4DX スクリーンとは
「4DX スクリーン」は、4DX技術を用いた、体験型映画の上映に使用されるスクリーンである。4D上映に必要な、座席が振動する機構や、空気の弾が発射される仕組み、霧を吹きかける機能などが、事前の工事によって搭載されている。また、迫力のある映像を上映するために、スクリーンが3面あり、左右にも映像が映し出されるという特徴がある。
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