フォルムと行政施設、およびカピトリヌスとは? わかりやすく解説

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フォルムと行政施設、およびカピトリヌス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/09 20:17 UTC 版)

ローマ建築」の記事における「フォルムと行政施設、およびカピトリヌス」の解説

ローマ都市に必ず置かれ施設フォルムである。ローマ市フォルム中心に発達したし、フォルムさえあればそれは立派なローマ都市であったローマ帝国街道沿いには、フォルム呼ばれる小さな集落数多く存在した最初商人露店をひらくため、あるいは見せ物が行われるための単なる広場であったが、紀元前3世紀ごろに、ギリシアアゴラから着想得た列柱導入されるようになった。ただし、帝政初期の建築ウィトルウィウスは、フォルム列柱アゴラのものとは作り方変えなければならない、と説いている。フォルム催される剣闘士競技見えやすくなるように、列柱の幅は広く配置するべきというわけである。帝政初期以降建設されフォルムはこの列柱発達する傾向にあり、ローマ市中心部の諸皇帝フォルムなどの影響受けたフォルムでは、そのまま一つ街区フォルムとなったいくつかの例外があるが、フォルムカルドデクマヌス交差する都市中心部にあり、バシリカクリア、そして神殿併設されていた。 バシリカは、悪天候の際に使われるもうひとつフォルムとして、あるいは裁判所などに利用された。クリアは、ローマ市では元老院議場として機能したが、地方都市では都市参事会(オルド・デクリオヌム)が用いホールであったクリアフォルムなかでも一段と高くなるように設計されており、ウィトルウィウスによれば立面底辺長さよりも高く設計しなければならないとされている。多くのものは神殿のように飾られ玄関持ちとりわけ威厳のある建物であったカピトリヌス神殿も、大抵は地方都市ではフォルムの中かその付近に建設され北方属州では、これらの建物が完全に融合してひとつの建築となって街区構成する、フォルム・バシリカ・神殿複合体呼ばれる建築物考案された。この建築複合体は、後にアウグストゥスのフォルムなど、皇帝たちのフォルム採用されトラヤヌスのフォルムにおいて最も完成された姿となったフォルム都市中心であったため、貴族政務官属州長官こぞってフォルム飾り立て3世紀地中海経済停滞するまで、どの都市フォルムもたいへん豪華であったカピトリヌス神殿は、共和政時代まで、伝統的にユピテルユノミネルウァ捧げられ神殿であったが、帝政がはじまると、次第皇帝崇拝のための神殿置き換えられていった。ネマウスス(現ニーム)のメゾン・カレは、カピトリヌス神殿として聖別され可能性の高い神殿であるが、これは共和制時代特有の三神を祭る三室内陣持たない構成である。アグリッパによって寄贈されたものだが、後に彼に敬意表して皇位継承候補者となった二人の息子ガイウス・カエサルルキウス・カエサル)を祭る神殿として利用された。レプティス・マグナ帝政初期建設されフォルムでは、最も目立つ場所にアウグストゥスを祭る神殿建設されているため、恐らくこれがカピトリヌス神殿になっていたと考えられる。クイクル(現ジャミラ)のカピトリヌス神殿祭られたのは女神ウェヌスであったが、この神はユリウス氏族守護神で、神殿自体ローマ市フォルム・ユリウムにあったウェヌス・ゲネリクトス神殿の完全な複製であり、ユリウス=クラウディウス朝対す信仰窺うことができる。クイクルは後に市街大きく拡張されセプティミウス・セウェルスによって新たにフォルム形成されたが、そこに建設され神殿はセプティミウス氏族を祭るものであった

※この「フォルムと行政施設、およびカピトリヌス」の解説は、「ローマ建築」の解説の一部です。
「フォルムと行政施設、およびカピトリヌス」を含む「ローマ建築」の記事については、「ローマ建築」の概要を参照ください。

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