マーキュリー9号
名称:マーキュリー9号/フェイス7(Mercury 9 /Faith 7)
小分類:マーキュリー計画
打ち上げ国名・機関:アメリカ/アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:1963年5月15日
帰還年月日:1963年5月16日
打ち上げロケット:アトラス−130D
宇宙飛行士:L・ゴードン・クーパー
飛行時間:34時間20分
マーキュリー計画でいちばん最後に打ち上げられたのがマーキュリー9号です。地球周回飛行を行ない、軌道上を22周しました。マーキュリー計画のなかではもっとも長時間の飛行記録を達成し、ゴードン・クーパー宇宙飛行士は宇宙で眠った最初のアメリカ人になりました。
もっと長く飛行する予定だったのですが、20周目に入ってから宇宙船の電気系統にトラブルがおきて、自動操縦システムが故障してしまったのです。クーパー飛行士は、マーキュリー7号のときと同じように、手動で逆推進ロケットに点火して大気圏に再突入しなければならなくなりました。しかし、クーパー飛行士のみごとな操縦技術で、宇宙船は回収空母からわずか6.5kmほどの地点に着水しました。
マーキュリー宇宙船(フェイス7)は円錐形のカプセルで、全長7.9m(非常脱出ロケットをふくむ)、底辺の直径1.9m、打ち上げ重量1.93t。チタン製の外殻でおおわれていました。
2.ロケットはどんな形をして、どのような性能を持っているの?
アトラス−130Dは、3基の主エンジンと2基の補助エンジン、逆推進ロケット6基がついていました。全長29m、直径3.1m、打ち上げ重量は118tです。
3.打ち上げや飛行の順序はどうなっているの?
3基の主エンジンと2基の補助エンジンで打ち上げられ、発射後に主エンジンのうち2基が切り離されました。高度160km以上に達した時点で燃料がつきてエンジンが停止すると、3基の逆推進ロケットが噴射してマーキュリー宇宙船はブースターロケットから離れました。大気圏再突入のときは手動で逆推進ロケットに発火して宇宙船の飛行速度を減速させました。
4.宇宙飛行の目的は?
できるだけ長く地球周回飛行を続けることです。
5.宇宙でどんな活動をし、どのような成果をおさめたの?
地球軌道を22周し、マーキュリー計画でもっとも長時間の飛行記録を達成しました。
※参考文献:アラン・シェパード,ディーク・スレイトン著/ムーンショット(集英社)、竹内均・監修/Newton Collction II 宇宙開発(教育社)
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