ピッチシフト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/10 09:08 UTC 版)
「タイムストレッチ/ピッチシフト」の記事における「ピッチシフト」の解説
これらの手法は、オーディオサンプルを速度や持続時間を一定に保ったまま、トランスポーズするのに利用できる。例えばタイムストレッチして、元の長さとなるようにリサンプルし直せば実現できるだろう。あるいはsinusoidal modelの正弦波の周波数を直接変更し、適切な時間スケールで信号を再構築すれば実現できるだろう。 トランスポーズは、視点や文脈に応じて周波数スケーリング あるいは ピッチシフトと呼ぶことができる。例えば各ノートのピッチを完全五度上に移動し、テンポは同じに保つ事ができる。この移調は「ピッチシフト」と見なす事ができ、ピアノ鍵盤上で各ノートを7キー上に「シフト」したり、メル尺度や線形ピッチ空間上での一定量の加算に相当する。同じ移調を「周波数スケーリング」と見なす事もでき、各音符の周波数を3/2倍に「スケーリング」(乗算)する事に相当する。 音楽的な移調は、音の音色(訳注: や和声学的響き)を決める 倍音や和音の周波数比 (the ratios of the harmonic frequency) を維持する。これに対し振幅変調などで実現される「周波数シフト」は各ノートの周波数に固定の周波数オフセットが加わる(訳注: ので音色や響きは維持されない)。(なお「ピッチ・スケーリング」という表現は、音楽的ピッチ空間で各ノートの位置をピッチに応じてスケール(伸縮)する[たとえば線形ピッチ空間上で、最も高いノートを低いノートよりも広い間隔にシフトする]という極めて稀な操作を指し、その場合は音楽的な調性が崩れるので、本件の表現としては適さない[要出典]) 汚れ(smearing)が目立たない場合、時間領域処理はここでずっとうまく機能するが、[要説明] スケーリングしたボーカル・サンプルのフォルマントは、それが望ましい効果であろうとなかろうと、一種のChipmunks的効果で歪む。フォルマントや声の性質を維持する処理では、チャンネルボコーダやLPCボコーダおよび何らかのピッチ検出アルゴリズム(英語版)による信号分析と、異なる基本周波数による分析結果の再合成、に関わっている。[要出典] (なお昔のアナログ・レコーディング手法によるピッチシフトの詳細説明は、英語版記事 Alvin and the Chipmunks で見つけることができる)
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