ピアノ協奏曲 第5番 ヘ長調エジプト風とは? わかりやすく解説

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サン=サーンス:ピアノ協奏曲 第5番 ヘ長調「エジプト風」

英語表記/番号出版情報
サン=サーンスピアノ協奏曲 第5番 ヘ長調エジプト風Concerto pour piano et orchestre No. 5 "EgyptiqueOp.103作曲年1896年  出版年1896年 

作品概要

楽章・曲名 演奏時間 譜例
1 第1楽章  I. Allegro animato1100 No Image
2 第2楽章  II. Andante1130秒 No Image
3 第3楽章  III. Molto allegro6分00 No Image

作品解説

2007年2月 執筆者: 和田 真由子

サン=サーンス当時61歳であったが、多く演奏旅行をしており、名ピアニストとして地位保ち続けていた。ピアニストデビューから50年目にあたる1896年、それを祝うために、プレイエル音楽堂音楽会が行われた。このためにかかれたのが、《ピアノ協奏曲第5番》である。
この曲はエジプト滞在した際に作曲されており、とりわけ第二楽章には、異国的な情緒強くおしだされている。初演当時、その大胆な和声づかいは人々驚かせたようである。また楽曲構成において、以前作品比べて形式的に自由になっているところも特徴であろう
ピアノのヴィルティオーゾらしい華やかな見せ所充分に用意されており、全5曲あるピアノ協奏曲中でも人気の高い一曲である。演奏所時間30

第一楽章:アレグロ・アニマート ヘ長調 4分の3拍子
清清しい朝を思わせるような即興的な小節導入につづき、ピアノ第一主題コラール風に奏でる第二主題ニ短調優雅なワルツ風。展開部では、経過動機用いながら主題が展開をみせる。後半では、ピアノにより第二主題奏でられ、見せ場一つになっている第二主題コーダで再びピアノによって歌われ最後優しく曲をしめくくる

第二楽章アンダンテ 二短調 4分の3拍子
この協奏曲が「エジプト風」と呼ばれる由来はこの楽章にある。
冒頭弦楽によってシンコペーションリズムがうちだされる。それにのせてピアノエジプト風の音形を奏でる。つづき、ピアノ歌われるラプソディックな旋律がこの曲の第一主題で、悩ましげな夜の色気感じさせる中間部は、アレグレット・トランクイロ・クアジ・アンダンティーノ、ト長調安らぎ感じさせるような旋律美しく奏でられる。それらが徐々に発展をみせていくが、その中でみられるエキゾチックな効果狙った特異な音の組み合わせリズムには、心をひきつけられるものがある。再び冒頭部分リズム再現されたのち、ささやくようピアノの上行音形によって静かに曲をとじる。

第三楽章:モルト・アレグロ ヘ長調 4分の2拍子
ティンパニ伴った導入続きピアノによる軽快第一主題。はじけ、光るような音響印象的である。弦楽によるト長調第二主題。ラプソディックな部分リズミカルな部分絶妙入り混じりながら華麗な展開をみせる。ピアノによる強烈なタッチアクセント溌剌とした曲の性格をより明確にしている。野性的なエネルギー満ち大自然の中をかけていくような爽快感感じられるフィナーレである。




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