ビジネスプロセス‐リエンジニアリング【business process reengineering】
BPR
【英】:Business Process Re-engineering
リエンジニアリングは、1980年代のアメリカ産業界における「行き過ぎだ分業」への反省から言われ始めた言葉で、組織再編を含む事業・業務改革を指す。
BPRは企業のビジネスプロセスを再構築する改革手法であり、次のように整理できる。
(1) 目的 顧客満足・競争優位を実現すること。
(2) 改革の目標 顧客満足・競争優位を生み出すための、品質・コスト・スピードを劇的に改善する。
(3) 改革の対象 改革対象を、顧客満足を生み出す一連のビジネスプロセスとして捉える。したがって、調達・開発・製造・販売・物流・サービスといった従来の機能別の分業を前提とせず、抜本的なプロセスの構造を見直す。
(4) 改革アプローチ 機能分担および組織構造の改革、業務プロセスの改革、人材の改革の3つの視点からアプローチすることが重要である。
また、改革を実現するために最適なITの活用を盛り込むことが不可欠である。
BPR ビジネスプロセス・リエンジニアリング
マーケティング視点におけるBPRにおいては、顧客との接点を集約しダイレクトなコミュニケーション実現を目指します。
改革へのアプローチは2つ。
顧客視点による業務プロセスの見直しと差別化視点による業務プロセスの見直しです。顧客視点によるプロセス改革フロー
・既存プロセス毎の情報の整理
・顧客との密接度による既存プロセスの分類
・顧客接点の集中化とコアプロセスの整備
・コアプロセスを中心としたプロセス全体の再構築
・情報共有システムの整備差別化視点によるプロセス改革フロー
・既存プロセスを付加価値重要度により分類
・自社のコアプロセスの抽出
・コアプロセス以外の取捨選択
・アウトソーシングによるスリム化の検討この2つの改革フローを同時に実行してゆくことが重要で、経営、マーケティング、情報システムに至る広い視野での統合的な改革が必要となります。
ビジネスプロセス・リエンジニアリング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/06 13:06 UTC 版)
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ビジネスプロセス・リエンジニアリング (英: Business Process Re-engineering、BPR)は企業活動をプロセスとして分析・理解・再構築して利益を最大化する活動である。
概要
ビジネスはプロセスからなるシステムとして理解できる(プロセスアプローチ)。このシステムは最終的に利益を出力するが、その大きさはシステム/プロセスの構造や効率によって決まる。昔から継ぎ足しされてきた組織は歪な構造をもち、不必要に細分化され、プロセス間がスムーズに繋がっていないかもしれない。ビジネスプロセス・リエンジニアリングはビジネスをシステムとして分析・理解・再構築(リエンジニアリング)して利益を最大化する活動である。
プロセス内の効率化(業務改善)はしばしば利益に貢献する。一方、システムのボトルネックが別の場所にあるために利益に貢献せず局所最適にしかならない場合もある。またどんなに各プロセスを効率化しても、システムの構造に問題があればそれが利益を制限してしまう。新しい技術の出現により、過去の最適が構造が陳腐化する場合もある。ビジネスプロセス・リエンジニアリングはシステムレベルでの再構築により問題点を解決する活動である。
システムの構造はコミュニケーションひいては組織構造に似る傾向があるため(コンウェイの法則)、古くからのビジネスシステムは組織構造と強固な関係を持つことが多い。ゆえにBPRの実行が組織の壁により進まない場合がある。トップマネジメントによる意志ある実行、あるいは改組を含めた実行が必要になる場合がある。
高度に専門化され、プロセスが分断された分業型組織を改革するため、組織やビジネスルールや手順を根本的に見直し、組織、職務、業務フロー、管理機構、情報システムを再設計し、最終的顧客に対する価値を生み出す一連の改革。
起源
この考え方は、元マサチューセッツ工科大学教授のマイケル・ハマーと経営コンサルタントのジェイムス・チャンピーが1993年に出版した著作「Reengineering the Corporation: A Manifesto for Business Revolution」により世界的に広まった。
分析手法
- 活動基準原価計算(ABC)
「活動(Activity)単位」に業務プロセスを分類して各々のコストを算出する。活動を構成する作業が、情報システムによって抜本的に刷新されれば、コスト削減効果として数値化できる。
例:コスト=人及び設備の時間単価×時間×回数
- バランスト・スコアカード(BSC)
企業や組織のビジョンと戦略を、4つの視点から具体的なアクションへと変換して計画・管理し、戦略の立案と実行を支援するとともに戦略そのものも市場や環境の変化に合わせて柔軟に適合させるための経営戦略立案・実行評価のフレームワーク。
関連項目
ビジネス・プロセス・リエンジニアリングと同じ種類の言葉
エンジニアリングに関連する言葉 | モデルエンジニアリング リエンジニアリング(りえんじにありんぐ) ビジネスプロセスリエンジニアリング バリューエンジニアリング ソーシャルエンジニアリング |
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