はり‐がね【針金】
ハリガネ Ahnfeltiopsis paradoxa (Suringar) Masuda
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からだ細い樹枝状であり,盤状付着器から叢生し,枝は概ね扁平であるが,基部は円柱状。枝は叉状に分岐し,枝の縁から不規則に小枝を出す。小枝は時に細かく叉状に分岐して扇状に広がる。本種は形態変化が著しいため,全く小枝を持たないものや,全体にわたり小枝を多数出すものなどもある。波当たりのやや強い低潮線付近の岩上に優占する。皮層には小さな細胞が密に並び,髄層には厚い細胞壁を持つ円形から楕円形の細胞が見られ,ムカデノリ科やスギノリ科などが持つ糸状細胞は見られない。手触りは硬い軟骨質。生体は暗紫紅色~紅色。押し葉標本は台紙によくつかない。
銚子の磯ではもっとも普通にみられる海藻である。体上にワツナギソウ,カザシグサ,スジウスバノリ,ベニヒバなど,様々な藻類が付着する様子もよく見られる。外見がよく似ているものとしてツノムカデがあるが,切片で内部構造を見比べることで区別できる(ツノムカデの髄層には糸状細胞がある)。
ハリガネ
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