ネオタントラ
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ネオタントラ(英: Neotantra、サンスクリット語: नवतन्त्र )またはタントラ的セクシュアリティ(英: tantric sexuality)は、南アジアのタントラ、タントリズムの現代的、西洋的バリエーションであり、ニューエイジと伝統的なヒンドゥー教と仏教のタントラの現代的な解釈が含まれる。しばしば新宗教に関連する。タントラで伝統的に行われてきた性ヨーガ(性瑜伽。男女の性行為を導入した瞑想法)とは別の用語である。
ネオタントラの支持者の中には、古代の伝統的なテキストや原則を参照するものもあれば[1][2]、タントラを「聖なる性」のあらゆる状況に対応できる言い回しとして使用し、非正統的な実践を組み込むこともある。加えて、インドのタントラ的実践のすべての要素、特にグルへの帰依がネオタントラで用いられるわけではない。ネオタントラはタントラの伝統への関心が西洋で発展したもので、その認識はタントラの伝統から著しく逸脱している。性行為に対する西洋の抑圧的な態度を正すために、性行為と霊性・精神性(スピリチュアリティ)を組み合わせた「エクスタシーのカルト」(cult of ecstasy)と見られた[注 1]。そのため、現代の多くの者にとって、「タントラ」は、「スピリチュアルな性行為」(spiritual sex)または「聖なる性」(sacred sexuality)と同義であり、性行為は参加者をより高い霊性・精神的階層に昇格させることが出来る聖なる行為として認識されるべきであるという考え方である[注 2]。
脚注
注釈
出典
参考文献
- Urban, Hugh (2003). Tantra : sex, secrecy politics, and power in the study of religions. Berkeley: University of California Press. ISBN 978-0-520-23062-0. OCLC 56028449
関連項目
ネオタントラ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 02:54 UTC 版)
イギリスがインドを植民地支配したことで、タントラ思想は19世紀後半にイギリスを通じて西欧と北米に広まったが、性的な側面がフォーカスされ、主に欲望充足思想として受容された。これはネオタントラ(新タントリズム、タントラセックス)と呼ばれている。 現代のネオタントラはニューエイジと自己啓発運動の中で広まっており、ネオタントラのセンターの設立者はオショーの弟子が多い。現在活動しているタントラの指導者の大部分は、Oshoの弟子のひとりでベストセラー『性的エクスタシーの技法』を書いたマーゴ・アーナンダ(英語版)の弟子である。指導者としては、ハワイでアート・オブ・ビーイング(The Art of Being)を運営するアラン・ローウェン(Alan Lowen)もよく知られている。1990年代には、ミュージシャンのスティングが、性的エネルギーを高めるタントリック・セックスを実践しており、「7時間でもセックスできる」と発言し話題になった。女優のグウィネス・パルトローもタントリック・セックスを行っているという。 ネオタントラでは、男女の親密な交わりが霊性の発達に必要であると主張され、男女の関係を向上を目指す。センターではタントラの要素の一部を取り入れて、入門として短期間のワークショップを開催している。アメリカのタントラの指導者ロッド・ストライカーは、タントラの行法により「どんなときにも完全なものを感じ、正しい決定を行い、正しいときに正しい方法で行動する」ことができるようになり、人間関係が変わり、キャリアで成功をおさめ、収入レベルは上がり、セックスの満足度も高くなる、と主張している。修行に何年もの時間を費やす伝統的なタントラからは、西洋のタントラは快楽主義・物質主義の実践の一部になってしまっており、お手軽に成就者になれるという考えを起こさせるもので、本来のタントラの方法論が歪められているという批判もある。一方、アジアのタントラは男女の性の技法を扱わないことで衰退しているという批判もある。 聖なるセックスの実践はペイガニズムにも見られ、ペイガニズムの重要な先駆者アレイスター・クロウリーは、意識状態の変化をもたらすために、タントラも取り入れて性的呪術を作った。 現代のタントラ的スピリチュアリティは、軽薄な大衆化として批判されつつも、世界の多くの宗教でみられる女性、生、身体を蔑視、軽視、否定する考えに対抗し、肯定するスピリチュアリティを生み出し、普及させることに寄与している。
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