ニュルブルクリンクでのラップタイム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 07:57 UTC 版)
「日産・GT-R」の記事における「ニュルブルクリンクでのラップタイム」の解説
2008年4月17日、ドイツのニュルブルクリンク(北コース)で、データレコーダーとビデオを搭載し市販車よりも車重が50kg重い状態で、開発ドライバーである鈴木利男が運転したGT-Rが、7分29秒3という当時の量産市販車最速タイムを記録した。 このタイムに関してポルシェから疑惑の声が上がり、ポルシェがアメリカで購入した車両でのテストを行った結果、タイムは7分54秒となった。同時に計測された911ターボのタイムは7分38秒、911GT2のタイムは7分34秒であった。しかし、両車はさまざまなメディアにおいて比較されており、動力性能はほぼ互角であることが明白であるため、GT-Rと911にこれほどの差がつくのは不自然である。北米仕様車と鈴木がタイムを更新した日本仕様車は装着するタイヤやトルクなどに違いがあるが、北米日産のニール・リーヴはそれでも25秒の差が生じるのは考えにくいと語っている。このポルシェの異議に対し、日産側はタイム計測に用いた車両が市販車であると公式に反論し、テストの模様は『ベストモータリング』2008年7月号に収録されておりビデオがラップタイムの証拠になると主張している。ポルシェ側からは、計測時にセミスリックタイヤを装着していたのではないかといった疑問が呈されたが、実際にテストに使用されたタイヤに関しては、製造元の住友ゴム工業がテスト終了後に撮影したタイヤの写真を報道向けに公開している。 ちなみに日本の小さなサーキットにおいては、「ベストモータリング」による筑波サーキット、ツインリンクもてぎの両コースでのサーキットバトルでは、GT-Rが911ターボをラップタイムで3秒以上の大差をつけている。 ニュルブルクリンクでの市販車最速タイム記録は、後に2013年9月13日にポルシェ・918スパイダーによる6分57秒に更新された。 その翌年の2009年4月16日には、オプションのダンロップ製SPスポーツ600DSSTタイヤとレイズ製アルミ鍛造ホイールを装着した2008年12月の改良モデルが、同じく鈴木利男による運転でGT-Rとしての公式記録7分29秒3を上回る7分27秒56を記録した。その際は前年のポルシェとの一件があったせいか、複数のメディアを招待しての計測となった。さらに同月23日には、同じく鈴木による運転で7分26秒70を記録し、GT-Rとしての記録を更新した。 2011年3月22日には2010年11月改良型モデルのタイムアタック映像がインターネット上で公開された。路面が一部ウェットの状態での計測であり、公式の記録とはなっていないが、ラップタイムは2008年の改良モデルよりも2秒以上縮まり、7分24秒22を記録している。 2011年10月に行われた2012年モデルのタイヤ性能確認走行では、非公式ながら7分21秒を記録している。2012年5月12日には2013年モデルで7分19秒18のラップタイムを記録したが、他車が走行している中での走行であり、2度遅い車を追い越すためにアクセルを緩めているため、公式では実質タイムを7分18秒6としている。 2013年9月30日にはNISMOブランドのグローバルアンバサダーを務めるレーシングドライバーミハエル・クルムがNISMOモデル(N Attack Package)により7分08秒679で北コースを周回し、後部座席を取り外す等の改造はされてはいるが、量産市販車としての当時の世界最速の記録を更新した。
※この「ニュルブルクリンクでのラップタイム」の解説は、「日産・GT-R」の解説の一部です。
「ニュルブルクリンクでのラップタイム」を含む「日産・GT-R」の記事については、「日産・GT-R」の概要を参照ください。
- ニュルブルクリンクでのラップタイムのページへのリンク