ドイツ皇帝即位とは? わかりやすく解説

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ドイツ皇帝即位

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 23:27 UTC 版)

ヴィルヘルム1世 (ドイツ皇帝)」の記事における「ドイツ皇帝即位」の解説

1871年1月18日ヴェルサイユ宮殿鏡の間フランス語版)で諸侯軍人たちが集まる中、ヴィルヘルム1世ドイツ皇帝即位した。 しかしそもそもヴィルヘルム1世皇帝位につくことを嫌がっていた。プロイセンドイツ吸収される恐れていたためである。彼は1870年9月ドイツ帝冠を「汚冠」と表現しそのような物を「栄光あるプロイセン王冠」と交換するつもりはないことを明言した。またもし皇帝位を受けるとしても1849年時のようにドイツ帝国議会選出によって帝冠受けたくなかった。王権神授説信条から帝冠王侯たちから推戴されて受けることを希望していた。この点についてはビスマルク異論はなかった(ビスマルク場合王権神授説への拘りというより帝国議会の力が巨大化することを恐れたからであったが)。 ビスマルクバイエルン王国交渉進めバイエルン王ルートヴィヒ2世推戴者になるよう取り計らった。これについてヴィルヘルム1世正統性形式保たれることを喜んだ。それでも皇帝即位慎重なヴィルヘルム1世圧力をかけるべく、ビスマルク北ドイツ連邦帝国議会称号問題を諮り、首相代理バイエルン王書簡読み上げさせた。議会議員30人使者にしてヴェルサイユ派遣しドイツ皇帝の冠を受けるようヴィルヘルム1世要請したあらゆる方面から皇帝即位望まれるとなったヴィルヘルム1世もついに皇帝即位することを承諾した。 しかし皇帝即位前日になってヴィルヘルム1世皇帝正式名称について「ドイツ皇帝(Deutscher Kaiser)」ではなく、「ドイツラントの皇帝(Kaiser von Deutschland)」とすることを望んだドイツという修飾語プロイセン吸収しているように感じたためであった。 だが今更変更するわけにもいかず、ビスマルクバーデン大公フリードリヒ1世ヴィルヘルム1世説得あたったが、ヴィルヘルム1世泣きながら明日我が生涯でもっとも不幸な日だ。プロイセン王国を墓に葬るのだから」「そんなことはフリッツ王太子フリードリヒ)にやらせろ。彼なら誠心誠意その役職やり遂げるだろう。私はごめんだ。私はプロイセン留まる」と述べて退位さえ口にした。しかし鏡の間皇帝即位式が行われることはすでに宮内大臣から布告出されており、ヴィルヘルム1世義務心の強さ知っているビスマルクどのようなになったとしてもヴィルヘルム1世欠席することはないだろう確信していたので皇帝称号問題ドイツ諸侯代表して祝辞述べ予定バーデン大公任せてそれ以上こだわらなかった。 結局ヴィルヘルム1世皇帝即位式出席した。なお即位式にあたって鏡の間玉座取り付ける計画があったが、他のドイツ諸侯配慮するヴィルヘルム1世がこれを禁じた。また即位式の際にも他のドイツ諸侯たちを自分と一緒に壇上上げて君主同格であることを示す配慮をしている。ビスマルク臣下代表してドイツ帝国成立布告発しそれ以外の群臣は武器かざして歳と叫んだ。 しかしこの時ヴィルヘルム1世皇帝称号問題ビスマルクに強い怒り抱き続けていた。そのため、壇上降りる際、先頭に立つビスマルク無視するように通り過ぎてその後ろに並ぶ軍人たちとだけ握手したその後ビスマルクには一言も声をかけなかった。 ビスマルクによればヴィルヘルム1世ビスマルク冷たく無視する態度この後数日続いたというが、やがていつも通りの関係に戻ったという。

※この「ドイツ皇帝即位」の解説は、「ヴィルヘルム1世 (ドイツ皇帝)」の解説の一部です。
「ドイツ皇帝即位」を含む「ヴィルヘルム1世 (ドイツ皇帝)」の記事については、「ヴィルヘルム1世 (ドイツ皇帝)」の概要を参照ください。

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