セッティング・ストーリー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/29 23:03 UTC 版)
「Charlotte (アニメ)」の記事における「セッティング・ストーリー」の解説
『Charlotte』は『Angel Beats!』とは異なり、登場人物を絞り、それぞれの心情を追いかけることでストーリーを紡いでいく物語になっている。また、二面性や感情豊かな人間味があるキャラクターが多く登場し、コメディー要素が含まれる青春物である。『Charlotte』は主人公の有宇に麻枝の人間性が反映されており、赤裸々に表現するその物語は麻枝の「私小説」であると堀川と鳥羽は語る。また、有宇は麻枝の意向で「key史上最高」のゲスさを全面に出したものとなっており、彼を巻き込む形で物語は展開していく。主人公の有宇がどこまで成長できるのかがこの物語のポイントであり、学園での活躍から世界の人々を救うというゴールを企画当初から想定してシナリオを書いたと麻枝はコメントする。当初の企画より能力者モノではあるが、同じような設定が多くある中で、どのようにすれば他の作品と差をつけることが出来るのかを浅井と辻は求めた。脚本を手がける麻枝にとって、今回の作品は2作目となっており、前回では出来なかったものが今回では活かすことが出来ると語る。また、麻枝が脚本を書くにあたって、『Angel Beats!』は「ゲーム」のシナリオに近い形で構成したが、本作は「アニメ」として脚本を練り上げたとコメントし、細部では、心の機微の表現を得意とするNa-Gaにアドバイス求めて不自然なキャラクターを指摘してもらったという。『Charlotte』はスロースタートとなっており、第6話から本格的に物語が動き出し主人公の有宇が成長していく過程がみられる。第5話の時点で友利と高城は有宇の本当の能力を熊耳から聞いて知っていたが、彼自身はそれに気が付かなかった。設定は完璧ではないが、視聴者の期待に添える仕掛けが待っているとインタビューで麻枝は語る。 全く異なる2枚のキービジュアルからも本作品のテーマがうかがえ、予てから提示されてきた「能力者による青春モノ」というイメージから主人公たちに待っている「過酷な運命」へと物語は展開してく。その中で、麻枝のギャグセンスとして、能力の制約上、血まみれになる能力者やピザソース料理などのお決まりのネタが作中に仕込まれている。 通常、アニメのサブタイトルの公開はネタバレを理由に放送とともに随時公開されていくが、『Charlotte』は放送直前から全てのタイトルを公開した。それらのサブタイトルは散文的なものが多く、「旋律」や「音」に関係する単語が組み込まれていて音楽面も重視した作品であり、スタートから様々な仕掛けがある。 本作に登場する能力とストーリーの関わり方について麻枝は、登場人物が有している特殊能力は必ず不自然な状態で発現しており、それを用いてバトルをすることは設定上無理なことから、「能力者モノ」ではあるが「能力バトルモノ」ではないと語る。 企画当初、最終話(第13話)において隼翼らのいる日本側のストーリーを詳しく描く予定だったが、最終稿では日本側の描写を最低限に抑えることによって有宇の孤独感を際立たせ、友利との関係が強調されるようにストーリーが変更されている。
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