シャシーおよびボディワーク
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/03/22 16:12 UTC 版)
「マーチ・701」の記事における「シャシーおよびボディワーク」の解説
701は、"箱型で手際の良い" バスタブ型モノコックシャシー - L72アルクラッドアルミニウム板と鋳造マグネシウム製隔壁 - の周りにそれぞれの部材が取り付けられ、エンジンがストレスメンバーとして搭載された。製作された701の大半は18swgのアルミニウム板で組み立てられたが、特別な軽量バージョンの701/6がワークスチーム用に1970年シーズン中に製作された。701/6は軽量な20swgアルミニウム板で製作されたが、レースで使用されることは無かった。ティレル用の1台、701/4もシーズンの早い段階で20swgアルミニウムで再建された。[要出典] 車の前方隔壁の前、コクピットのフロアパンからトレイ状に延長された部分にブレーキシリンダー、消火システム、バッテリー、ラジエーターが取り付けられた。延長部分は20ゲージの軽量アルミ板で構成された。ハードはサイドマウントラジエーターの使用を検討したが、これは設計するのが複雑すぎて、製作にも時間がかかりすぎた。車のファイバーグラス製ノーズはラジエターを収めるためほぼ矩形の開口部を有する。ラジエターの両脇にハードは小さな翼を配置してダウンフォースを発生させ、ラジエターカウルと一体化した単一ユニットとして成形した。これらの翼は定位置に固定され、全幅に及ぶスチールチューブで補強されており、後縁に沿って調整可能なトリムタブを保持した。車の後部には大型のシングルプレーンの調整可能なウィングがリアホイールの間のギヤボックスの上に取り付けられていた。 701の視覚的な特徴の1つは、車輪の間、車体側面に配置された翼型形状の外部燃料タンクであった。1970年シーズンの開始前に、ハードは各レースで40ガロンを「優に超える」燃料容量を必要とする車を考慮していた。これらのサイドマウントされたタンクにはそれぞれ6ガロンの燃料が入り、ドライバーシート後方のメインタンクと合わせて701は合計60ガロンの燃料を搭載することができた。タンクの外形はピーター・ライトによって作成された。ライトは当時、マーチのボディワークを担当していたスペシャライズド・モールディングズで働いていた。翼型形状は「downthrust」を生み出し、安定性を助けるとされていたが、ハードはその後、車輪によって乱された空気の中ではわずかしか効果がなかったと述べている。 残念ながら701は風洞実験が実施されず、この翼型サイドポンツーンの可能性について誰にも認識されずに終わったが、後にロータスに移籍したピーター・ライトは風洞実験を繰り返し、1977年、翼型サイドポンツーンによる史上初のグラウンド・エフェクト・カー、ロータス78を完成させることになる。
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