ギルレーズ・ハウス編
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/22 22:14 UTC 版)
「王様の仕立て屋」の記事における「ギルレーズ・ハウス編」の解説
第一部95話-109話。 ハリー・ベーコン ギルレーズ・ハウスのサブカッター。のち同名の「ギルレーズ・ハウス」(以後、新店と表記する)を立ち上げギルレーズ・ハウスのお家騒動を引き起こした人物。初登場は第一部95話。 ギルレーズ・ハウスの後継者と目される程に腕の良い職人で先進的な人物。客足が減った店を守るためネットやCMを使った大々的な広告を打ち、それによって増えた需要に対応するため、外国人や偽物屋すら対象とする節操のない職人の確保を行う。これによって共同経営者で保守的なジョンソンのみならず、サヴィル・ロウの他店や王室も巻き込んで問題視され、一連の騒動が起こることとなる。そして職人全員を引き抜いて新店を立ち上げて独立し、腕前は高いとは言え若いフランス人であるエリック・リヴァルを採用し、その技術力と方向性をアピールする。 クラリッサとは友人であったが、彼女を引き抜こうとして間接的に断られたため、新店設立後は対立関係になる。実は彼女を女性として意識しているのだが、気づいてもらえてない。 エリック・リヴァル 「ギルレーズ・ハウス」新店のチーフカッター。アラン・リヴァルの長男でセルジュの兄。初登場は第一部95話。 かつて「リヴァル」の工房で修行するも、過酷な生活やアランに全く認めてもらえないことから家出。後にイギリスでヘンリーに匿われ、新店のチーフカッターに選ばれる。結果として工房から逃げ出したとはいえ、その腕前はフランス人の若手でチーフカッターに選ばれるだけのものを有している。 セルジュ同様に父をかなり恐れており、その父から匿ってくれたヘンリーには恩があるため逆らえない(ヘンリーの強引なやり方に全面的に賛同している訳ではない)。弟同様に心の何処かでは父親に認められたいと思っている。 ラルフ・ヒューイット イギリス貴族ヒューイット家の当主。主に香港で活躍する実業家。英国人と香港人のハーフ。ヘンリー・ベーコンの影のスポンサー。 かつて植民地時代の香港で財を成したヒューイット家の若い現当主。前当主で父のモルガンが香港で作った現地人の妾の子だったため幼少期は香港の下層階級の中で過ごした。このため顔立ちは東洋系だが瞳の色は青い。正当な後継ぎが皆早世したため、後継者としてイギリスに連れてこられ、貴族として教育を受ける。その後才覚を現わし、傾いていたヒューイット家を建て直す。このような出自から、自身の国というアイデンティティに悩んだこともある。その関係で伝統についてドライな面をみせるものの、中国への返還によって、香港から英国的雰囲気が失われていくことを危惧している。 ベーコンに多大な援助を行ない、ギルレーズ・ハウス騒動の黒幕とも呼べる。ただ、その真の狙いは、先述の香港の伝統の保護に関係しているものであり、香港において新ブランドを立ち上げるためにイギリス服飾界で実績を作ることを目論んだものであった。 オスカー・ジョンソン ギルレーズ・ハウス(旧店)のチーフカッター。初登場は第一部95話。 保守的な職人。先代よりギルレーズ・ハウスを継ぎ、ハリーと共同経営者となるも、他国人を店の職人に迎え入れたいというハリーと仲違いし、お家騒動を引き起こす。職人全員を引き抜かれてしまったことで半ば諦めていたが、旧知のパウエル親方から紹介された織部の仕事に奮起し、再び本家ギルレーズ・ハウスを守るために立ち上がる。
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