ギルレイと自画像
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/05 10:23 UTC 版)
「ジェームズ・ギルレイ」の記事における「ギルレイと自画像」の解説
多くのギルレイ作品を収蔵するとみなされながら、1940年にようやく風刺画部門の整理と台帳化を終えたのは大英博物館である。18-19世紀のイギリス史専門家、ドロシー・M・ジョージ(ロンドン大学)がまとめた台帳により作品群の俯瞰ができ、1960年代にドレイパー・ヒルは人物伝を上梓すると、ジョージに献呈する。1960年代の自由な気風にふれたジェラルド・スカーフ(英語版) など、イギリスの漫画家たちの目にとまるものの、刺激的な挿絵が一般書として出版できるには、1970年代まで待たなければなかった。 イギリスの貴族院議員ウィリアム・フレーザーは熱烈なギルレイ蒐集家で、貴族院附属図書館が収蔵する特別コレクションは1899年に同議員から受贈した。フォリオ版のモロッコ革表装を施したギルレイ全集は11巻あり、版画が大切に綴じこまれている。2016年に同図書館は初めてこの全集の版画を図録にすると決める。監修者にティム・クレイトン Tim Clayton を招き、18世紀-19世紀初頭のイギリス史と文化の専門家として整理と解説を依頼した。 同国のナショナル・ポートレート・ギャラリーでも、収蔵するギルレイの作品の分析が進む。人物画は881点、象牙の板に水彩で描いた自画像も1点あり(ページ上部参照)、またそれを模写もしくは参照して他の画家が製作したギルレイの肖像画は、同館に5種6点が伝わる。 以下、題名に続けてナショナル・ポートレート・ギャラリーの収蔵品台帳番号を示す(NPG+数字)。 ジェームズ・ギルレイ『自画像』(James Gillray)NPG 83。象牙に水彩、1800年頃。 作者不明『James Gillray』NPG 3650。水彩画、1810年頃。 『James Gillray』NPG D9299、銅版画、手彩色、1800年頃。J・ギルレイの模写。 チャールズ・ターナー『James Gillray』NPG D2437。メゾチント、1819年(版製作年は1800年頃)。 C・ターナー『James Gillray』NPG D2775。J・ギルレイの模写。 C・ターナー『James Gillray』NPG D12275。ジョージ・ハンフリー(出版)、J・ギルレイの模写。メゾチント、1819年4月19日(版製作は1800年頃) C・ターナー『James Gillray』NPG D19559。G・ハンフリー(出版)、J・ギルレイ模写。メゾチント、1819年4月19日(版製作は1800年
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