イギリス貴族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/22 01:09 UTC 版)
イギリスにおける"ロード"および"レディ"の訳語として用いられる。 侯爵、伯爵、子爵、男爵の貴族は爵位名(家名にあらず)に “ロード” (Lord) をつけられ、その妻は “レディ” (Lady) をつけられる。例えば Evelyn Baring, 1st Earl of Cromer(初代クローマー伯爵イヴリン・ベアリング)であれば、姓はベアリングであるが Lord Cromer(クローマー卿)と呼び、ベアリング卿にはならない(なお、爵位名が家名そのままの場合もあるが、この二つは区別するものなので、第5代スペンサー伯爵ジョン・ポインツ・スペンサー John Poyntz Spencer, 5th Earl Spencer のように表記し、ジョン・ポインツ・スペンサー伯爵とはならない。)。また、公爵、侯爵、伯爵の娘も “レディ” をつけられ、公爵と侯爵の次男以下の息子は爵位名がないので姓名に “ロード” をつけられる。また公爵、侯爵、伯爵の長男は付随爵位をもつために爵位名+ “ロード” と呼び掛けられる。公爵その人は “The Duke of 爵位” として参照され、直接呼びかけるには Your Grace とされる場合が多い。 一方、上記以外の貴族の息子および娘は “オナラブル” をつけられる。 貴族ではない准男爵およびナイトに対しては、“サー” (Sir) がつけられる。姓名(フルネーム)またはファーストネームのみに付けられる点で、貴族の Lord の場合と異なる。 “オナラブル” と “サー” には適切な日本語の訳語が存在しないが、これらにも"卿"を用いるのは混同を招く恐れがある。
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