ガンビットシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 11:39 UTC 版)
「ファイナルファンタジーXII」の記事における「ガンビットシステム」の解説
プレイヤーは戦闘メンバーの操作を「ガンビット」と呼ばれる簡易スクリプトで自動化できる。キャラの役割分担を明確化させ、今までのRPGにおいて慣習化していた同じコマンド入力を手作業で繰り返す手間を省く事を可能にした。また、ガンビットによる行動中でもプレイヤーがコマンドを直接指示した場合は、そちらが優先される。 「対象となる条件」と「動作」の二つの文章を組み合わせることで1つの文章を作り、キャラクターにその動作を行わせるのが特徴。例えば「HP10%以下の仲間」「ポーション」を組み合わせると、HP10%以下の仲間にポーションを使ってくれるようになる。一方で別パターンとして「HP10%以下の仲間」「たたかう」を組み合わせてしまうと瀕死の仲間に対してとどめをさしてしまう事になる。だが、一見してプレイヤーに不利になりそうな組み合わせであっても、状況や戦略によっては有益な入力となる場合もある。 1キャラ毎に12個までの動作を設定でき、番号の若い順から行動の優先度が高くなる。 例えば回復行動の下に戦闘行動をセットすれば戦闘中でも体力が消耗すれば回復する。逆に戦闘行動の下に回復行動がセットされていれば、戦闘が一通り終わって安全な状態になってから回復を開始するようになる。場合によっては戦闘中に回復行為を行うのはゲームのテンポを悪くする場合もあり、状況に応じてセットしなおすのが望ましい。 ガンビットのON/OFFの切り替えはタイミングを問わずプレイヤーが任意で行える。 ガンビットの名はチェス用語のギャンビットに由来し、戦闘における「初めの一手」としてキャラクターはそれぞれガンビットによる役割を行い、必要に応じてプレイヤーがキャラクター個々に指示を出すことで戦闘を進めていくという構造になっており、組み合わせによってはプレイヤー自身がまったく操作することなく戦闘を展開させることも可能である。一方で、ガンビットは便利すぎるものにしないように調整が施されており、例えば「アイテムを持っている敵」というガンビットは用意されておらず、条件を満たしていればアイテムを持っていない敵に対しても「盗む」を実行してしまう。 ガンビットは従来のRPGにおいてもしばしば用いられていたAIをプレイヤーの手で編集できるという点で特筆すべき機能である。開発中の段階では「駆け出しの盗賊」や「ポーションの使い所」といった完成品のガンビット・プログラムをアイテム感覚で装備するもので、基本能力値の上昇やアビリティの習得にも関連する予定だったが、全てのプレイヤーが満足する形を目指すため、『FFIV』のモンスタープログラムを参考にして現在の形式になった。
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